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たべて元気♪「食だより」

食材・料理

日本の郷土料理 ~長野県 五平餅~

更新日:2022/07/01

各地域に古くから伝わる郷土料理のなかから、今回は長野県の「五平餅」のレシピをご紹介します。

【長野県ではどんなものが作られているの?】

本州の中央部に位置する長野県は、雄大な山々、そして清らかな川と、豊かな自然が魅力です。
この豊かな自然と首都圏へのアクセスのよさから最近では、人気の移住先としても知られていますよね。
長野県では、昼夜の寒暖差が大きい気候風土をいかし、さまざまな農産物が作られています。
「レタス」や「セロリ」、「白菜」、「りんご」、「ぶどう」、「きのこ」などの産地であるほか、「松代一本ネギ」や「上平大根」、「小布施丸なす」など信州伝統野菜の栽培にも盛んに取り組んでいます。

【長野県の郷土料理】

●信州そば
冷涼な気候や狭い土地など、米や小麦が栽培しづらい高冷地に適した農産物として育てられてきました。
はじめはそば粉を水や湯で溶いた「そばがき」が一般的でしたが、江戸時代になると「そば切り(現在のように細く切られたそば)」が誕生しました。
このそば切りの発祥も長野県です。
そして、そばの薬味に欠かせない「わさび」の名産地としても有名です。

●おやき
小麦粉やそば粉で作った皮に、あんや野菜など、その土地のものを包んで焼いたもの
で、地域によっては「やきもち」「あんびん」などとも呼ばれています。
昔はほとんどの家庭に囲炉裏があり、おやきの表面を焼いてからおやきを灰の中に入れて蒸し焼きにし、周りについた灰を落として食べていたそうです。

●野沢菜漬け
野沢菜は、江戸時代中期に野沢菜温泉村の住職が京都から天王寺かぶを持ち帰り、それを植えたのがはじまりと言われています。
もともと温暖な地域で作られていた天王寺かぶは、高冷地での栽培に突然変異を起こし、根が育たず、葉と茎だけが大きくなりました。
味は好評であったことから地名のついた「野沢菜」として広まり、冬になると収穫ができなくなることから、漬物にして保存するようになってゆきました。

●五平餅
ごはんを軽くつぶして串にさし、味噌やしょうゆベースのタレをつけて焼いたもの
です。
長野県のほか、岐阜県や富山県、愛知県、静岡県など、中部地方の山間部に伝わる郷土料理で、「わらじ型」や「筒型」、「団子」と形もさまざまです。
起源は定かではありませんが、江戸時代中期ごろにはすでにあったとされています。
「神に祈るときに供えたり、お祓いをしたりするときに捧げられる「御幣」に形が似ている」、「五平さんという人が、ごはんをつぶして味噌をつけて食べた」ことから五平餅の名がついたという説が有力です。
味噌にクルミやごま、山椒などを加えたりもします。

【おやつにおすすめ!「五平餅」】

長野県の郷土料理「五平餅」をお家で作りやすいよう、フライパンとオーブントースターを使って作ります。

<材料(3~4個分)>
ごはん・・1合分 ※炊きたてのものを使ってください
クルミ(ロースト・無塩)・・10g(約5粒)
白いりごま・・小さじ2
A 味噌・・大さじ2
A しょうゆ・・大さじ1/2
A 砂糖・・大さじ2
A みりん・・大さじ2
サラダ油・・適量

<作り方>
1.ごはんをボウルに入れ、すりこ木(水で濡らしておく)などで粒が少し残る程度までつぶし、4等分する。
2.サラダ油を薄く塗った手に(1)を取り、真ん中に割り箸をのせてぎゅっと押さえながら形作る。
3.すり鉢にクルミ・ごまを入れ、しっとりしてくるくらいまですりつぶす。
4.小鍋にA・(3)を入れ、中火でトロミがつくまで練る。
5.熱したフライパンに(2)を入れ、中火強で両面に焼き色をつける。
ごはんの上に(4)を塗り、オーブントースター(または魚焼きグリル)でこうばしい香りがするまで焼く。

子どものころによく長野旅行に連れて行ってもらい、おいしいものをいっぱい食べた記憶がありますが、まだまだ知らない味覚がありました。
日本各地には、魅力的な料理がたくさんありますので、旅行したときにはそこでしか食べられない料理を楽しんでみてはいかがですか?

Text byまち/食育インストラクター