更新日:2023/02/22
「腸活」と聞くと、“便秘の予防・改善に効果的”というイメージを持つ方も多いと思いますが、実は“美肌”とも深い関係があるのです!今回は、肌トラブルを抱えている方は必見☆「腸活」を深掘りしていきます!
私たちの体は、肉類や魚介類・卵・乳製品などに含まれている動物性たんぱく質や脂質の多い食事に偏ってしまうと、腸内に悪玉菌が増えます。しかし、『悪玉菌を増やす食品を摂らないようにする!』というのはなかなか現実的ではなく、厳しい制限は食事の楽しみを半減させてしまいます…。私たちの腸内には多種多様な細菌が生息しており、その数は1000種100兆個以上と言われています。腸内細菌は、私たちが食べたものをエサにして互いに競い合い、助け合いながら生きる生態系をつくっています。その細菌の生態系のことを「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼びます。(フローラはもともとラテン語の「花の女神」を語源とし、腸の中で花のように咲き乱れている 「お花畑」のように見えることから、この名前が付きました。)腸内フローラに生息している菌は、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つに大別されます。
●善玉菌悪玉菌の侵入や増殖を防ぐほか、腸の運動を促すなど、人間の体に有用な働きをする菌。
●悪玉菌腸内で有害物質を作り、腸内環境を悪化させ、便秘や下痢、肌荒れなどを引き起こす菌。
●日和見菌善玉・悪玉、どちらにも属さない大多数の菌。腸内の優勢な(多い)菌に味方して働く菌。
つまり、“悪玉菌よりも善玉菌が多い腸内フローラに整えることが、腸活では非常に大切”になります☆
腸内環境が乱れると腸のぜん動運動が鈍くなり、便がかたくなることで便秘が引き起こされます。便秘で腸内に便が長時間滞留すると悪玉菌が増加し、アンモニアや硫化水素などの有害物質を生成します。これらの有害物質は、腸管内で吸収されて血管を経由し、体全身を巡ることで肌に到達します。肌にたまった有害物質は肌荒れやニキビ、吹き出物といった肌トラブルを引き起こすとされており、腸内環境の悪化は美肌にとって大敵です。
●善玉菌(発酵食品)を摂る発酵食品には、乳酸菌やビフィズス菌、酵母菌、麹菌などの善玉菌が含まれています。善玉菌は、生後6か月ほどの赤ちゃんの腸内の9割を占めていますが、食習慣や加齢によって徐々に減っていくため、継続的に摂ることが大切です。ただし、チーズやみそなど塩分が多い食品もあるので食べ過ぎには気をつけましょう。
●食物繊維やオリゴ糖を摂る食物繊維やオリゴ糖は善玉菌のエサとなり、腸内で菌数を増やします。これらのように、善玉菌の栄養源となるものを「プレバイオティクス」、そして善玉菌とプレバイオティクスを組み合わせて摂ることを「シンバイオティクス」と呼びます。食物繊維には水に溶ける「水溶性」と水に溶けない「不溶性」があり、どちらも便秘改善など腸に嬉しい効果が期待できます。便をやわらかくしたい場合は「水溶性」、便の量を増やすことで腸を動かしたい場合は「不溶性」が効果的です。善玉菌の増殖に特に効果的なのは、「水溶性」の食物繊維です。
<水溶性食物繊維を多く含む食品>・ごぼうやオクラ、らっきょうなどの野菜・切干大根・納豆・オートミール
<オリゴ糖を多く含む食品>・玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、にんにく、アスパラガスなどの野菜・バナナ・大豆
肌は約1か月かけて生まれ変わります。また、美肌はスキンケアや食事だけでなく、生活習慣も大きく影響します。スマートフォンやパソコンなどの電子機器の見過ぎによる眼精疲労、ストレスなどによる精神的な疲労は不眠などにも繋がり、便秘や肌荒れを招きます。しっかり睡眠時間をとる、深呼吸をする、ゆっくり入浴するなど、全身の力を抜いてリラックスできる休息時間を意識的につくることも大切です。
皆さんも、日々の生活の中で「腸活」を意識して、ハリやツヤのある健康的な肌を手に入れましょう☆
Text byろい/食育インストラクター
「腸活」と聞くと、“便秘の予防・改善に効果的”というイメージを持つ方も多いと思いますが、実は“美肌”とも深い関係があるのです!
今回は、肌トラブルを抱えている方は必見☆「腸活」を深掘りしていきます!
【腸活ってなに?】
私たちの体は、肉類や魚介類・卵・乳製品などに含まれている動物性たんぱく質や脂質の多い食事に偏ってしまうと、腸内に悪玉菌が増えます。
しかし、『悪玉菌を増やす食品を摂らないようにする!』というのはなかなか現実的ではなく、厳しい制限は食事の楽しみを半減させてしまいます…。
私たちの腸内には多種多様な細菌が生息しており、その数は1000種100兆個以上と言われています。
腸内細菌は、私たちが食べたものをエサにして互いに競い合い、助け合いながら生きる生態系をつくっています。
その細菌の生態系のことを「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼びます。(フローラはもともとラテン語の「花の女神」を語源とし、腸の中で花のように咲き乱れている 「お花畑」のように見えることから、この名前が付きました。)
腸内フローラに生息している菌は、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つに大別されます。
●善玉菌
悪玉菌の侵入や増殖を防ぐほか、腸の運動を促すなど、人間の体に有用な働きをする菌。
●悪玉菌
腸内で有害物質を作り、腸内環境を悪化させ、便秘や下痢、肌荒れなどを引き起こす菌。
●日和見菌
善玉・悪玉、どちらにも属さない大多数の菌。腸内の優勢な(多い)菌に味方して働く菌。
つまり、“悪玉菌よりも善玉菌が多い腸内フローラに整えることが、腸活では非常に大切”になります☆
【腸活と美肌の深い関係】
腸内環境が乱れると腸のぜん動運動が鈍くなり、便がかたくなることで便秘が引き起こされます。
便秘で腸内に便が長時間滞留すると悪玉菌が増加し、アンモニアや硫化水素などの有害物質を生成します。
これらの有害物質は、腸管内で吸収されて血管を経由し、体全身を巡ることで肌に到達します。
肌にたまった有害物質は肌荒れやニキビ、吹き出物といった肌トラブルを引き起こすとされており、腸内環境の悪化は美肌にとって大敵です。
【腸活にはどんな栄養素や食材がおすすめ?】
●善玉菌(発酵食品)を摂る
発酵食品には、乳酸菌やビフィズス菌、酵母菌、麹菌などの善玉菌が含まれています。
善玉菌は、生後6か月ほどの赤ちゃんの腸内の9割を占めていますが、食習慣や加齢によって徐々に減っていくため、継続的に摂ることが大切です。
ただし、チーズやみそなど塩分が多い食品もあるので食べ過ぎには気をつけましょう。
●食物繊維やオリゴ糖を摂る
食物繊維やオリゴ糖は善玉菌のエサとなり、腸内で菌数を増やします。
これらのように、善玉菌の栄養源となるものを「プレバイオティクス」、そして善玉菌とプレバイオティクスを組み合わせて摂ることを「シンバイオティクス」と呼びます。
食物繊維には水に溶ける「水溶性」と水に溶けない「不溶性」があり、どちらも便秘改善など腸に嬉しい効果が期待できます。
便をやわらかくしたい場合は「水溶性」、便の量を増やすことで腸を動かしたい場合は「不溶性」が効果的です。
善玉菌の増殖に特に効果的なのは、「水溶性」の食物繊維です。
<水溶性食物繊維を多く含む食品>
・ごぼうやオクラ、らっきょうなどの野菜
・切干大根
・納豆
・オートミール
<オリゴ糖を多く含む食品>
・玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、にんにく、アスパラガスなどの野菜
・バナナ
・大豆
【美肌は1日にしてならず!】
肌は約1か月かけて生まれ変わります。
また、美肌はスキンケアや食事だけでなく、生活習慣も大きく影響します。
スマートフォンやパソコンなどの電子機器の見過ぎによる眼精疲労、ストレスなどによる精神的な疲労は不眠などにも繋がり、便秘や肌荒れを招きます。
しっかり睡眠時間をとる、深呼吸をする、ゆっくり入浴するなど、全身の力を抜いてリラックスできる休息時間を意識的につくることも大切です。
皆さんも、日々の生活の中で「腸活」を意識して、ハリやツヤのある健康的な肌を手に入れましょう☆
Text byろい/食育インストラクター