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たべて元気♪「食だより」

食育レシピ

おいしくて目を「見張る」?めはりずし

更新日:2025/09/22

日本の各地域にはその土地に根差した郷土料理がたくさんあります。
今回は和歌山県のめはり寿司についてお話します。

【目を見張るほどのおいしさ?大きさ?】

めはりずしは和歌山県から三重県の南部(熊野地域)にかけて食べられている、塩で漬けた高菜でおにぎりを包んだ郷土料理です。
めはり「ずし」、と聞くと寿司を連想してしまいがちですが、山仕事や農作業の合間に食べるお弁当として作られていました。
具体的にいつの時代から食べられているのか。という部分については明らかになっていません。
めはりずしの高菜は、おにぎりを食べやすくするために巻くようになったことが始まりだと考えられます。
そして、高菜は山間部でも栽培しやすく、古漬けなどにして保存できる身近な野菜であったため、海苔のようにしておにぎりに巻くのは、無駄を出さない生活の知恵と言えるでしょう。
そんな高菜と白米というシンプルな組み合わせのおにぎりに、「めはりずし」と名前がついた理由にはいくつか説があります。
1つ目は「目を見張るほどおいしいから」、高菜の塩漬けと白米の組み合わせは、素朴ながらも飽きの来ない、毎日食べられる組み合わせ。
お米のおいしい時期などに食べれば、特別においしかったことが想像できます。
2つ目が、「目を見張るほど大きいから」、山仕事の間などに食べられていためはりずしは、特大サイズのおにぎりだったそう。
これを食べるときには大きく口を開けて目を見開かなければならなかったので、「めはり」ずしと名づけられたという説です。
どちらの説が正しいのかは気になるところですが、どちらも一理ある、と納得できる由来ですね。

【めはりずし】

<材料> 調理時間:25分
ごはん・・2合分
高菜(塩漬け)・・6~7枚
Aしょうゆ・・小さじ2
Aみりん・・小さじ1
A酢・・小さじ1/2
白いりごま・・小さじ2

<作り方>
1.高菜は水洗いして水気をふき取り、葉と茎に分け、葉をAに漬けて10~15分おく
茎は粗みじんに切る
2.ボウルにごはん・(1)の高菜の茎・ごまを加え、切るように混ぜ込む
3.(1)の葉を2~3枚広げ、手前に2~3等分に分け軽く形を整えた(2)をのせ、俵型になるように葉を伸ばしながら包む

    【ポイント】

    • めはりずしは普通のおにぎりよりも大きめに作りましょう
    • お好みでちりめんじゃこやおかか・梅干しなど、お好みの具を混ぜ込むと、よりおいしく仕上がります
    • ごはんを酢飯で作りたい場合は、炊き上がったごはんに米酢大さじ3・砂糖大さじ1・塩小さじ1/2を合わせたものを混ぜ込んでください

    めはりずしはその発祥が日々のお弁当、つまり家庭料理のため、現代では具材などにさまざまなアレンジを加えることが多いそうです。
    高菜とごはんだけで作ってももちろんおいしい料理ですが、いろいろな具で作って、自分だけのお気に入りの味を探してみてはいかがでしょう?

    Text by はむこ/食育インストラクター