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たべて元気♪「食だより」

パパ・ママ

乳・乳製品を使った離乳食 完了期編~クリスマスケーキ~

更新日:2025/12/24

今回は離乳食もいよいよ大詰めの、離乳食完了期向けデザートレシピです。

【乳・乳製品】

乳・乳製品は細かい決まりがありますが、要約すると牛や山羊・めん羊・水牛の乳やそれらの加工品のことをいいます。
なかでも牛の乳は、山羊などほかの動物の乳よりもクセがなく、大量生産が可能なことから、私たちの生活に欠かせないものとなっています。
そのなかで普段よく使うものとしては、成分調整牛乳や低脂肪中乳などの牛乳類・乳飲料・乳製品があります。
牛乳や加工品であるヨーグルトやチーズは、良質なたんぱく質のほか、骨を丈夫にするカルシウム、体の成長・皮膚や爪・髪の毛といった細胞の再生にも大きく関わるビタミンB2が豊富です。
また一般的な食品のカルシウム吸収率は20~40%ですが、牛乳やチーズなどの乳製品類は40~70%と比較的たくさん吸収出来るのが特徴です。
カルシウムはビタミンDやたんぱく質・マグネシウムなどと一緒に摂ると、吸収率を高めることが出来ます。

それではレシピのご紹介です。

【クリスマスリース風ケーキ】

サンドイッチ用の食パンを使って手軽に出来る一品です。

<材料(ケーキ1台分)> 調理時間:25分
サンドイッチ用食パン(12枚切り・耳なし)・・2枚
さつま芋(蒸して裏ごしたもの)・・40g
さつま芋(蒸して5~6mm角に切ったもの・皮なし)・・10g
カッテージチーズ・・15g
離乳食用フリーズドライ緑黄色野菜・・15g ※分量の水分で溶いたもの
牛乳(または手持ちの粉ミルク)・・15g~
お好みのフルーツ・・適量 ※今回はオレンジを使用

<作り方>

1.食パンは直径7cmの抜型で抜き、中を3cmで抜く。(2枚とも同じように型で抜く)2.ボウルに裏ごししたさつま芋・カッテージチーズを入れてよく練り、2/3量を別のボウルに分け、緑黄色野菜のペーストを加えよく混ぜる。
それぞれがしぼったり塗ったりするにはかたいようであれば、牛乳を少しずつ加えてちょうどよい濃度にする
3.緑黄色野菜を加えたものはしぼり袋(なければしぼることが出来るビニール袋)に入れ、残しておいた1/3量のさつま芋ペーストに角切りのさつま芋を加え混ぜる。
4.(1)の食パン1枚の片面に黄色い方の(3)を塗り、もう一枚を上からのせる
5.しぼり袋の口を好みのサイズにカットし、(4)にしぼる。
6.お好みで切ったフルーツでデコレーションする。

    ポイント>

    ・抜き型がない場合は、グラスのフチなどで代用してください。

    ・カッテージチーズは置き換え可能な月齢であれば、一部をクリームチーズやマスカルポーネにすることでコクが出ます。
    ただし、全部置き換えてしまうと胃腸に負担がかかりやすいので、気をつけましょう。
    今回は盛り付けたときに少し雪が降ったような感じにしたかったので、裏ごしタイプではないカッテージチーズを使用しました。
    なめらかにしたい場合は、裏ごしタイプを使うと良いです。

    ・牛乳は1歳以降であればそのまま飲むことが出来ますが、気になる場合などは一度加熱して冷ましたものを使用してください。

    ・今回はスイーツとして作ったので、甘味のあるさつま芋にしましたが、さつま芋をじゃが芋に置き換え、フルーツはハムや野菜にすると食事系になりますので、お試しください。(ハムの使用が可能なのは完了期以降です。それ以前の月齢での使用はやめましょう)

    ・緑黄色野菜のペーストは、色味として使用したかったので、あえて香りなどが弱い市販のフリーズドライのものを使用していますが、ほうれん草の葉などをゆでてすりつぶし、ペーストにしたものを使用してもOKです。

    ・やわらかめに仕上げていますが、芋類はのどに詰まりやすいので、食べるときは気をつけて見てあげましょう。

    【離乳食完了期以外での使用方法】

    どの月齢も、初めての食材はアレルギーの有無を確認してから使用しましょう。

    ●初期(5~6カ月)
    乳製品は食物アレルギーの心配や、たんぱく質や脂質などが多く、消化機能が未熟な5~6カ月の赤ちゃんには負担が大きい
    ことから、基本的に初期のころは与えません。
    離乳食の参考本によっては、プレーンヨーグルトは「〇」または「△」としている場合も見かけますが、上記のような理由から、中期以降に挑戦した方がよいでしょう。
    さつま芋・ほうれん草は初期から取り入れられる食材ですし、食パンも初期の後半くらいから使用可能です。
    食材を混ぜて与えるよりも、それぞれの味が分かるように別々に食べさせてみてください。

    ●中期(7~8カ月)
    離乳食中期は舌の前後運動に加え、上下に動かして上あごに食材を押し当ててつぶす食べ方が出来るようになってくるモグモグ期と呼ばれるころです。
    絹ごし豆腐くらいのかたさのものをつぶすことが出来るようになるので、指で食材を挟み簡単につぶれるくらいのかたさを目指していきます。
    初期に使用出来る食材に加え、カッテージチーズや牛乳も使用可能になります。
    ただし、牛乳をそのまま与えるのは完了期を迎える1歳以降が望ましいので、加熱して使うか、育児用ミルクがある場合はそれを溶いて使っても構いません。
    まだ食パンをそのままかじるといったことは出来ませんので、細かくちぎって水分を加えて煮たものを使用するなど工夫が必要です。

    ●後期(9~11カ月)
    カミカミ期のこの時期は、歯ぐきを使って食材をつぶしながら食べる練習のころです。
    大きさは4~5mm角くらいから始め、後半は6~7mm角くらいにします。
    食材のかたさはバナナくらいを目安にしますが、後期に入ったばかりでいきなり食材のかたさがかたくなると、丸飲みや誤嚥の原因となるので、赤ちゃんの様子を見ながら調整しましょう。
    このころから、一部の食材を小さく切って与えることが出来るようになってくるので、さつま芋をペーストと刻んだものの2種類にして、食感に変化をつけてあげるとよいですね。
    食パンは後期の最初の方は1cmくらいにちぎったものを水分を含ませて与えるとよいですが、後半は、子どもの状態を確認しながら手づかみ食べが出来るような形に挑戦しても構いません。

    いかがでしたか。
    味や食感は、まだ大人と同じというわけにはいきませんが、形など、見た目はパパママと同じように出来ることも増えてくるので、取り分けメニューで一体感を出してあげてくださいね。

    Text by さゆり/食育インストラクター