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たべて元気♪「食だより」

食育

人と水との関わり

更新日:2025/11/10

人は水が無いと生きていけないことはよく知られています。
しかし、具体的にどのくらい必要なのかはわからないですよね。
今回はそんな人と水との関りについてお話します。

【体の水分量はどのくらい?】

人の体の水分量は、性別や年齢差はありますが、成人で約60~65%といわれています。
高齢者は約50~55%、新生児はなんと体重の約80%です。
水分量は加齢とともに減少する傾向にありますが、体のほとんどが水で占めていることが分かります。
それだけに、体を出入りする水分もかなりの量です。
健康な大人の場合、出ていく水分の量は少なくとも、1日に約2.3リットル
汗をかく日だと、ここに汗が加わり、約3リットルもの水分が身体から失われることもあります。
ペットボトルの水と比べてみても、かなりの量だと分かりますよね。

【水なしでは生きていけない】

人間は水と睡眠さえしっかりとっていれば、たとえ食べ物がなかったとしても約2週間は生きていられるといわれています。
しかし、水を一滴も取らなければ、約4~5日で命を落としてしまいます。
先ほど、人は1日に約2.3リットルの水が失われているとお話ししました。
しかし、1日に2.3リットルも飲んでいないという方も少なくないと思います。
そんな方も大丈夫です。
水は飲み物からだけ取っているわけではありません。
ご飯やパン、野菜などほとんどの食べ物に水分が含まれています。
また、体の中で食べ物をエネルギーに変えるとき、代謝水という水ができます。
これらを引くと、水分補給として1日に1~1.5リットルの水を飲むのがよいとされています。

【体内での水の働き】

●体温調整
人の体には、内部の状態を一定に保つ恒常機能(ホメオスタシス)が備わっています。
暑いときに汗をかくのも、体温を維持しようとする恒常機能の働きによるものです。
恒常機能を正常に保つために、水分は必要不可欠です。

●運搬
体内で循環している血液は約90%が水です。
この血液は、酸素や栄養分を身体中に運びます。
また、老廃物は尿として体外へ排出する役割があります。

●便秘予防
朝起きぬけに、コップ一杯の水を飲むと便秘に効果があると言われているのは、水には腸を刺激して排便を促す作用があるためです。
また、体内の水分が足りないと、便がかたくなって便秘の原因になります。

●風邪予防
水分が足りないと、せっかく食事をとっても栄養が十分に消化・吸収できず、風邪をひきやすいなど、体調不良に陥りやすくなってしまいます。

●リラックス・緊張緩和
怒りで興奮していたり、緊張しているときは、コップ一杯の水を飲んでみましょう。
気分が落ち着いてきます。
水には、リラックスさせる鎮静作用があります。

【硬水・軟水何が違うの?】

スーパーやコンビニなどで売られているミネラルウォーターの、裏の成分表を見てみると「硬水」や「軟水」と書かれています。
これらは、硬度の違いによって分けられます。
硬度とは、カルシウムとマグネシウムの含有量を数値化したものです。
硬度50~100が中程度。
それ以上の硬度の水は硬水
と呼ばれ、慣れない人には重い苦い味が感じられます。
腸を適度に刺激する一方で、下痢を引き起こす場合もあります。
それ以下の硬度のものは軟水と呼ばれ、口あたりがよくクセのない味が特徴です。

いかがでしたか?
水と人は切っても切れない関係にあります。
これから寒くなってきて水分補給を忘れてしまいがちです。
脱水症状にならないようにこまめに水分補給をしましょう。

Text by あお/食育インストラクター