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たべて元気♪「食だより」

SDGs

使用済み油で明かりを灯そう!エコキャンドル作り

更新日:2024/10/25

揚げ物をすると出る使用済みの油(廃油)。
皆さんはどのように処理していますか。
今回はこの廃油を使って、エコキャンドルを作ってみました。

【エコキャンドル】

身近な材料できれいな明かりを灯しましょう。

<材料と道具> 作業時間:20分(キャンドルがかたまる時間は除く)

■材料
廃油(揚げ物などで使用した植物油)・・300ml ※健康油はかたまりづらいので、避けた方がよいです。
油をかためる凝固剤・・25g
割りばし・・1膳~
太めのタコ糸・・適量
耐熱の容器・・数個(容器の大きさによって必要個数が異なります。)※耐熱性のある瓶や缶詰の缶など
クレヨン(好きな色)・・適量 ※なくてもOKです。今回は油100mlあたり1gのクレヨンを使用しました。

■道具
・コーヒーフィルター(なければ油がこせるタイプのキッチンペーパー(2~3枚)でOK)
・ザル
・小鍋
・紙コップ(クレヨンを複数使用する場合は、色分)※1色の場合でも、紙コップの大きさが小さい場合は複数用意した方が安全です。
・割りばし(材料とは別にクレヨンを混ぜる用)
・カッターかハサミ
・軍手
・温度計(あれば)

<作り方>

1.タコ糸を耐熱容器の縦の長さより3cmほど長く切り、割りばしで挟む。
容器の中心にタコ糸がくるように割りばしをセットする。
※割りばしは、挟んで使うので割らない。

2.鍋にザルをセットし、コーヒーフィルター(キッチンペーパーであれば2~3枚重ねて)をのせ、油をこす。

3.クレヨンをカッターかハサミで薄くそぎ、紙コップに入れる。

4.(2)を80℃くらいまで加熱し、凝固剤を溶かす。
※温度が高すぎると、紙コップが耐えられないので、温度計があるようでしたら使用してください。ない場合は、凝固剤が溶け始めたら火を消し、割りばしなどで混ぜて、溶ければOKです。

5.(4)を(3)の紙コップに注ぎ入れ、割りばしでよく混ぜ、クレヨンを溶かす。
※熱くなるので工程(5)・(6)は軍手をして作業してください。

6.(1)に(5)を静かに注ぎ入れ、冷えかたまるまでそのままおく。

7.しっかりかたまったら、余分なタコ糸を切る。

やけどなどに気をつけ、楽しく作ってください♪

【ポイント】

・使用済みの油は、時間が経つほど酸化するため、独特のにおいが出てしまいます。
廃油にすると決めたら、なるべく早めにキャンドル作成を行うとにおいが出にくいです。

・油をこす作業を行わないとキャンドルにしたときににおいや煙などが出る原因となりますので、こしてから作りましょう。

・クレヨンは入れすぎるとすすの発生やにおう原因にもなるので、入れ過ぎには気をつけてください。

・用意する廃油の量は、容器に合わせて加減してください。それにともない凝固剤の量も調整して下さい。今回は廃油の8%くらいの凝固剤を使用しています。

・アロマオイルを加えると、香りのするキャンドルになります。入れる場合は工程5で数滴入れてください。

・油を加熱する工程や、温めた油を混ぜる・注ぐなどがあるので、子どもだけで作業せず、大人と一緒にやってください。

・出来上がったキャンドルを使う際は、周りに燃えやすいものがないか確認してから着火し、点火中は絶対に目を離さないようにしましょう。また消火後も、確実に火が消え、引火の心配がないことを確認してから捨てるようにしてください。

【廃油のリサイクル】

スーパーやコンビニ・工場・学校給食など大量の廃油が出る場所では以前から廃油のリサイクルが行われていましたが、現在は自治体によって家庭の廃油を回収し、リサイクルする活動も活発に行われています。
リサイクルされた廃油は、せっけんや自動車・航空機などの燃料、油性塗料の原料、家畜飼料、印刷用インクなど、実にさまざまなものに生まれ変わり、私たちの生活を支えています。
これは今注目のSDGsのなかの「7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や「12.つくる責任 つかう責任」・「14.海の豊かさを守ろう」といった取り組みを具体化したものといえるのではないでしょうか。
自分が住んでいる自治体が廃油を回収しているか確認し、行っているようであれば、回収に協力するのもSDGsに貢献出来るので、家族でやってみるのもよいですね。

今回のような油をかためるキャンドルのほか、下に水・上に廃油を入れて灯すオイルランプのようなやり方もあります。
興味がある方はお子さんと一緒に挑戦してみてはいかがでしょうか。

Text by さゆり/食育インストラクター