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たべて元気♪「食だより」

健康づくり

基礎代謝を上げよう!

更新日:2025/07/09

皆さんは、「基礎代謝」という言葉をご存知ですか?
『聞いたことはあるけど、詳しくは知らない…』という方も多いのでは?
実は、基礎代謝はダイエットや健康維持にも大きな関わりがあるのです。
今回は、知っておいて損なし!「基礎代謝」について詳しく解説します。

【「基礎代謝」って何?】

私たちの体内では、「基礎代謝」、「活動代謝」、「食事誘発性熱産生」という3つの代謝が行われます。
この3つのなかで最も多くのエネルギーを必要とするのが、「基礎代謝」です。
「基礎代謝」は総エネルギー消費量の約60%を占める、生命維持に必要な最低限のエネルギー消費です。
就寝中や座っているときなどの安静時にもエネルギーは消費されています。
そのほか、「活動代謝」は体を動かすことで消費されるエネルギー、「食事誘発性熱産生」は食べ物を消化するときに使われるエネルギーのことです。

【代謝が“良い”、“悪い”とは?】

代謝が“良い”とは基礎代謝が高く、カロリーを消費しやすい状態を指します。
一方、代謝が“悪い”とは基礎代謝が低く、カロリーを消費しにくい状態のことです。
代謝が良いと効率よくカロリーを消費できるだけでなく、体温が高く血の巡りがよい状態のため、体に老廃物が溜まりにくくなります。
これにより、健康的な体を維持しやすくなるのです。
一方、代謝が悪いとカロリーを消費しにくくなり、摂取した栄養素がエネルギーに変換されずにあまるようになります。
あまったエネルギーは脂肪に変わり、体に蓄積されていくため、太りやすくなります。
さらに、エネルギーが全身に運ばれなくなることで、血管や内臓、筋肉の機能が衰え、冷え性や低血圧、肌荒れ、便秘、といった体の不調を引き起こします
代謝の低下は単に太りやすくなるだけでなく、体調不良の原因にも繋がります。

【基礎代謝が下がってしまう原因】

基礎代謝は、10代後半をピークに年々下がっていきます。
まず、原因として考えられるのは『筋肉量の低下』です。加齢や過度な食事制限などにより筋肉量が減少すると、基礎代謝も落ちてしまいます。
筋肉は体を動かしていないときも、1日中エネルギーを消費して熱を作り出しています。
つまり、筋肉量が減れば1日のエネルギー消費量も少なくなるのです。
基礎代謝が下がってからも、若いときと同様の食生活を続けていると、いわゆる“中年太り”を招きます。
そのほか、『暴飲暴食や運動不足などの生活習慣の乱れ』、『ストレスの蓄積により自律神経の乱れ』も原因として挙げられます。

【自分の基礎代謝量の目安を知ろう!】

基礎代謝量は、性別や年齢、体格などによって異なります。
しかし、自分の性別・年齢における基礎代謝量の目安を確認することはできます。
その計算式がこちら!

基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日)×参照体重(kg)=基礎代謝量

基礎代謝基準値とは1日における体重1kgあたりの基礎代謝量の代表値、参照体重とは該当する年齢における平均的な体重を指し、以下の表に基づいて計算をします。

例えば、30~49歳女性の場合、
21.9×53.3=1167.27→約1170kcalが年齢別の平均値となります。

実は今回ご紹介した計算式以外にも、身長と体重の値を用いて基礎代謝量を計算する方法などもあり、多少の誤差が生まれます。
自分の基礎代謝量の目安を知ることは、健康を維持する上で大切です。
皆さんもぜひ計算してみてください☆

【基礎代謝を上げるためには?】

基礎代謝を上げるために、食事ではどんな事を意識したらよいのでしょうか?

●体を温める食べ物や飲み物を摂取する
体温が下がると基礎代謝も下がってしまうため、体を温める食べ物や飲み物を摂取することが大切です。
食べ物では生姜や唐辛子、玉ねぎ、飲み物ではココアや紅茶、レモネードなどがおすすめです。
コーヒーやお酒は体を冷やしやすいので、控えめにしましょう。

●必要な栄養素をバランスよく摂取する
筋肉をつくるのに欠かせないたんぱく質や、基礎代謝を上げる働きがある炭水化物、ビタミンB群、ビタミンE、DHAなどの栄養素をバランスよく摂取することが重要です。
豚肉やサバ、納豆、アーモンドなどを食事に積極的に取り入れ、無理なく健康的な食生活を心がけましょう。

そのほか、適度な運動で筋肉をつける、水分をしっかり摂って血行を促進させることも効果的です。

いかがでしたか?
皆さんも健康な日々を過ごせるよう、基礎代謝アップを意識してみてください。

Text by ろい/食育インストラクター