更新日:2024/07/10
暑い夏がやってきました!なんだか体がだるい、食欲がわかない…など「夏バテ」の症状に悩まされる方も多いのではないでしょうか?そこで今回は「夏バテ」 の原因や予防に必要な栄養素、予防メニューのポイントについてご紹介します。
私たちの体は、外気温に関わらず、自律神経の働きによって体温を一定に保っています。例えば、暑いときは汗をかいて熱を放散させたり、血管を広げて体温を下げたりします。逆に寒い時は血管を収縮させて熱が逃げないようにします。しかし、真夏は暑い屋外と冷房の効いた室内を行き来することで、体温を調節する自律神経が疲弊してしまい、不調を引き起こしやすくなります。自律神経は体温だけでなく、全身の血管や内臓の働きなど体内のさまざまな機能をコントロールしています。そのため、自律神経が乱れると、胃腸の疲れや食欲不振、倦怠感といった夏バテの症状が出てくるのです。また、暑さによる体力の消耗や、大量の発汗による水分・ミネラルの喪失、寝苦しさによる睡眠不足も夏バテの原因として考えられます。
①ビタミンB1食事から摂取した糖質をエネルギーに変えるため、白米を主食にしている日本人にとっては必要不可欠です。夏は特に暑いからといって冷たい麺類だけですませたり、清涼飲料水など糖質の摂取が多くなるので、エネルギーに変わる際、多くのビタミンB1が消費されます。またビタミンB1は水溶性のため、汗とともに失われやすいので意識して摂るようにしましょう。
<多く含む食品>豚肉・うなぎ・玄米・たらこ・かつお・鮭・カシューナッツ・ごま・卵・アボカドなど
②ビタミンC抗酸化作用があり、免疫力を高める効果やストレス緩和に役立ちます。人間の体は、暑さや疲労などのストレスにさらされると、それに対抗するためにアドレナリンを分泌して血圧や血糖値を上げ、防衛体制に入ります。このアドレナリンを生成するときにビタミンCが大量に消費されるため、ストレスが多いとビタミンCが不足してしまうのです。ビタミンCは体内で合成できないので、毎日の食事から摂るようにしましょう。
<多く含まれる食品>キウイフルーツ・レモン・いちご・パプリカ・ピーマン・ブロッコリーなど
③良質なたんぱく質良質たんぱく質とは、必須アミノ酸がバランスよく含まれたたんぱく質のことで、人間の臓器や筋肉、皮膚、髪などの材料となります。暑さで食欲がなくなると、食事量が減るので、たんぱく質不足になりがちです。不足すると、虚弱や免疫力の低下などの不調につながります。
<多く含まれる食品>肉・魚・豆、豆製品・卵など
そのほか、疲労回復に役立つクエン酸、発汗で失われやすいミネラル(ナトリウム・カリウムなど)も意識して摂るとよいでしょう。
1日3食をしっかり食べましょう。食欲がわかず、あまり食べられないときは、ビタミンB1・ビタミンC・良質なたんぱく質が含まれる食品を意識して摂りましょう。また、梅干しやレモン、ポン酢など酸味のきいた食事にすると、さっぱりとして食べやすくなります。さらに、青しそやしょうがなどの香味野菜、カレー粉などの香辛料を利用すると食欲増進につながります。
●豚しゃぶサラダそうめんたんぱく質とビタミンB1が豊富な豚肉に、ビタミンCを含むレタスやトマトなどをトッピングして麺つゆをかけていただきます。青しそやみょうがなどの香味野菜をプラスすると食欲増進効果が期待できます。
●玄米ごまチーズおにぎりビタミンB1が豊富な玄米とごまに、良質なたんぱく質のチーズを入れたおにぎり。さっぱりと食べられ、腹持ちもよいので補食にもピッタリです。
●パプリカとツナのマヨポン酢和えパプリカを細切りにし、ツナと一緒に和え、マヨネーズと合わせたポン酢をかけていただきます。ビタミンCがたっぷりのパプリカとクエン酸を含むポン酢を一緒に摂ることで夏バテ予防にひと役買ってくれます。
●夏野菜カレーカレーに含まれるスパイスは、食欲増進効果があるため、食欲のないときにピッタリです。具には豚肉・玉ねぎ・にんにくを入れて、夏野菜をトッピング。豚肉に含まれるビタミンB1は、玉ねぎ・にんにくのアリシンと一緒に摂ると、体内での吸収率を高め、疲労回復効果が期待できます。さらに夏野菜(トマト・ピーマン・パプリカなど)はビタミンCが多く、免疫力を高めてくれます。
いかがでしたか?まだまだ暑い日が続き、身も心も疲れがちですが、バランスのよい食事をしっかりとり、適度な運動で汗をかき、この夏を元気に乗り切りましょう。
Text by くまこ/食育インストラクター
暑い夏がやってきました!
なんだか体がだるい、食欲がわかない…など「夏バテ」の症状に悩まされる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は「夏バテ」 の原因や予防に必要な栄養素、予防メニューのポイントについてご紹介します。
【夏バテの原因は?】
私たちの体は、外気温に関わらず、自律神経の働きによって体温を一定に保っています。
例えば、暑いときは汗をかいて熱を放散させたり、血管を広げて体温を下げたりします。
逆に寒い時は血管を収縮させて熱が逃げないようにします。
しかし、真夏は暑い屋外と冷房の効いた室内を行き来することで、体温を調節する自律神経が疲弊してしまい、不調を引き起こしやすくなります。
自律神経は体温だけでなく、全身の血管や内臓の働きなど体内のさまざまな機能をコントロールしています。
そのため、自律神経が乱れると、胃腸の疲れや食欲不振、倦怠感といった夏バテの症状が出てくるのです。
また、暑さによる体力の消耗や、大量の発汗による水分・ミネラルの喪失、寝苦しさによる睡眠不足も夏バテの原因として考えられます。
【夏バテ予防に必要な栄養素とは?】
①ビタミンB1
食事から摂取した糖質をエネルギーに変えるため、白米を主食にしている日本人にとっては必要不可欠です。
夏は特に暑いからといって冷たい麺類だけですませたり、清涼飲料水など糖質の摂取が多くなるので、エネルギーに変わる際、多くのビタミンB1が消費されます。
またビタミンB1は水溶性のため、汗とともに失われやすいので意識して摂るようにしましょう。
<多く含む食品>
豚肉・うなぎ・玄米・たらこ・かつお・鮭・カシューナッツ・ごま・卵・アボカドなど
②ビタミンC
抗酸化作用があり、免疫力を高める効果やストレス緩和に役立ちます。
人間の体は、暑さや疲労などのストレスにさらされると、それに対抗するためにアドレナリンを分泌して血圧や血糖値を上げ、防衛体制に入ります。
このアドレナリンを生成するときにビタミンCが大量に消費されるため、ストレスが多いとビタミンCが不足してしまうのです。
ビタミンCは体内で合成できないので、毎日の食事から摂るようにしましょう。
<多く含まれる食品>
キウイフルーツ・レモン・いちご・パプリカ・ピーマン・ブロッコリーなど
③良質なたんぱく質
良質たんぱく質とは、必須アミノ酸がバランスよく含まれたたんぱく質のことで、人間の臓器や筋肉、皮膚、髪などの材料となります。
暑さで食欲がなくなると、食事量が減るので、たんぱく質不足になりがちです。
不足すると、虚弱や免疫力の低下などの不調につながります。
<多く含まれる食品>
肉・魚・豆、豆製品・卵など
そのほか、疲労回復に役立つクエン酸、発汗で失われやすいミネラル(ナトリウム・カリウムなど)も意識して摂るとよいでしょう。
【夏バテ予防するために…】
1日3食をしっかり食べましょう。
食欲がわかず、あまり食べられないときは、ビタミンB1・ビタミンC・良質なたんぱく質が含まれる食品を意識して摂りましょう。
また、梅干しやレモン、ポン酢など酸味のきいた食事にすると、さっぱりとして食べやすくなります。
さらに、青しそやしょうがなどの香味野菜、カレー粉などの香辛料を利用すると食欲増進につながります。
【夏バテ予防におすすめのメニューのポイント】
●豚しゃぶサラダそうめん
たんぱく質とビタミンB1が豊富な豚肉に、ビタミンCを含むレタスやトマトなどをトッピングして麺つゆをかけていただきます。
青しそやみょうがなどの香味野菜をプラスすると食欲増進効果が期待できます。
●玄米ごまチーズおにぎり
ビタミンB1が豊富な玄米とごまに、良質なたんぱく質のチーズを入れたおにぎり。
さっぱりと食べられ、腹持ちもよいので補食にもピッタリです。
●パプリカとツナのマヨポン酢和え
パプリカを細切りにし、ツナと一緒に和え、マヨネーズと合わせたポン酢をかけていただきます。
ビタミンCがたっぷりのパプリカとクエン酸を含むポン酢を一緒に摂ることで夏バテ予防にひと役買ってくれます。
●夏野菜カレー
カレーに含まれるスパイスは、食欲増進効果があるため、食欲のないときにピッタリです。
具には豚肉・玉ねぎ・にんにくを入れて、夏野菜をトッピング。
豚肉に含まれるビタミンB1は、玉ねぎ・にんにくのアリシンと一緒に摂ると、体内での吸収率を高め、疲労回復効果が期待できます。
さらに夏野菜(トマト・ピーマン・パプリカなど)はビタミンCが多く、免疫力を高めてくれます。
いかがでしたか?
まだまだ暑い日が続き、身も心も疲れがちですが、バランスのよい食事をしっかりとり、適度な運動で汗をかき、この夏を元気に乗り切りましょう。
Text by くまこ/食育インストラクター