爽やかな香りと独特の風味が魅力の「みょうが」。
『子どものころは食べられなかったけど、大人になってそのおいしさに気づいた』という方も多いのでは？
私もその1人で、今では冷奴やおそばなどには欠かせない！！と思うほど好きになりました！
今回は、初夏から秋にかけて旬を迎える「みょうが」のお話です。

【「みょうが」ってどんな野菜？】

ショウガ科の多年草であるみょうがは、東アジアが原産です。
邪馬台国のことが記されている「魏志倭人伝」にも登場するほど、歴史が古い野菜です。
主に私たちが食べている蕾状のものは「花みょうが」、軟白栽培した若い茎は「みょうがたけ」と呼ばれます。
漢方では消炎や解毒の作用がある生薬として、主に煎じ薬や外用薬に利用されてきました。

【みょうがにはどんな栄養があるの？】

今回は、代表的なものを3つご紹介します。

●α-ピネン
香り成分のα‐ピネンは、リラックス効果や血行促進、発汗作用があります。
また、食欲増進や消化を促す効果もあるので、夏バテ気味の方にぴったりです。
ビタミンB1を多く含む豚肉･うなぎ･たらこなどと一緒に食べることで、疲労回復効果が高まります。

 ●ミョウガジアール
辛み成分のミョウガジアールには抗菌作用や解毒作用があり、風邪の予防をはじめ口内炎やのどの痛みを和らげる働きがあります。

 ●マンガン
骨の形成に関わり、関節を丈夫にするほか、エネルギーを生み出す働きも担っています。

【みょうがをおいしく保存するポイント】

みょうががあまったとき、皆さんはどのように保存していますか？
実は、みょうがはラップで包んで保存するよりもおいしさをキープできる方法があります☆

それがこちら！

●冷蔵の場合
保存容器にみょうがを入れ、かぶるくらいの水を注いでフタをします。
冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
保存の目安は2週間ほど。
3日に1回のペースで水を取り替えましょう。

●冷凍の場合
丸ごと冷凍することもできますが、解凍後は水っぽくなりやすく、食感が悪くなることもあります。
そこで今回は、使い勝手が良い“切って冷凍する方法”をご紹介します。

1. 用途に合わせて、小口切りや千切りにする。
2. 水にさらしてアク抜きし、水分をよく拭き取る。
3. できるだけ平らにしてラップに小分けしたものを、ジッパー付き袋など空気の入りにくい袋に入れて冷凍庫で保存する。

冷凍保存したみょうがを加熱調理する際は解凍せず、凍ったまま使用しましょう。
保存期間の目安は1カ月ほどですが、なるべく早く使うのがおすすめです。

【おいしいみょうがの見極め方】

みょうがを選ぶときは、以下の点に注目しましょう！

①鮮やかな紅色でツヤがある
緑がかったものは太陽にあたって日焼けしたもの、白っぽいものは未熟なものである可能性があるので注意しましょう。

②先端がしっかり閉じているもの
先端から花が出たものや咲きかけのものは、繊維がかためで食感が落ちています。
先端がしっかり締まり、閉じているものを選びましょう。

③ふっくらと膨らみがあって身が締まっているもの
触ったときにフカフカするものは花が咲いて落ちたもので、食味はあまりよくありません。

【おすすめのみょうがレシピをご紹介！】

今回は夏の疲れを感じやすい今の時期にぴったり！
豚肉とみょうがで疲労回復効果が期待できる1品をご紹介します。

【みょうがのチーズ肉巻き】

＜材料（2人分）＞　調理時間：25分
豚ロース薄切り肉・・10枚
塩・こしょう・・少々
みょうが・・5個
スライスチーズ・・5枚
片栗粉・・適量

Aしょうゆ・・大さじ1
Aみりん・・大さじ1

サラダ油・・小さじ2

＜作り方＞
1.豚肉は塩・こしょうを振り、下味をつける。
2.みょうがは縦半分に切る。スライスチーズは1枚を半分に切る。
3.（1）を広げ、手前に（2）を1つずつのせて巻き、片栗粉をまぶす。（計10個作る）
4.フライパンにサラダ油を熱し、（3）の巻き終わりを下にして入れ、中火で焼く。
5.こんがり焼き色がついたら裏返し、少量の水（分量外）を入れてフタをし、蒸し焼きにする。
6.水分がほぼなくなったら、合わせたAを入れて強火で煮絡める。

食べ応えがある、みょうがが主役のおかずです。
甘辛いタレがしっかり絡み、ご飯が進みます！ぜひお試しあれ☆

皆さんも薬味としてだけでなく、さまざまな調理法で「みょうが」を楽しんでみてはいかがでしょうか？

Text by ろい/食育インストラクター