更新日:2024/02/19
春の訪れを告げる菜の花。今回はそんな菜の花についてお話ししたいと思います。
「菜の花」と「菜花(なばな)」送り仮名の違いだけで、同じのように思われますが、厳密には違いがあるんです。本来「菜の花」という特定の植物はなく、一般的にはアブラナ科植物すべてのことをさしています。例えば、白菜・キャベツ・かぶ・ブロッコリーなどは、アブラナ科の植物です。一方「菜花」とは、アブラナ科アブラナ属のつぼみと花茎・やわらかい若葉のことをさしています。つまり、「菜の花」という大きなグループのなかに、「菜花」という種類があるということです。
大根やからし菜、菜の花をはじめとするアブラナ科の植物に含まれる辛みは、イソチオシアネートという成分によるものです。切ったりおろしたりすることで、野菜の細胞壁が壊れて生成されます。イソチオシアネートは、体内の毒を体外に排出する働きがあり、がんや血栓の予防に効果的です。また、これのもととなるグルコシノレートの含有量はアブラナ科の野菜のなかで最も高いです。つぼみの部分に一番多く含まれているので、つぼみは取り除かないようにしましょう。
●ビタミンC菜の花のビタミンCの含有量は野菜のなかでトップクラスです。抗酸化作用により、免疫力の強化・動脈硬化・老化防止に期待できます。また、コラーゲンの生成を促進するなど、美肌効果もあります。
●βカロテン強力な抗酸化作用を持ち、体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康・視力維持に欠かせない栄養素です。そのほか、体内の老化・動脈硬化・がんの予防効果も期待できます。
●カルシウム菜の花は野菜のなかでもカルシウムの含有量が高く、骨や歯の健康維持に欠かせない栄養素のひとつです。きのこや青魚に多く含まれているビタミンDと合わせて食べると、カルシウムの吸収を高めてくれるのでおすすめです。
●鉄赤血球のヘモグロビンという成分の材料になります。ヘモグロビンは酸素と結びつきやすい性質があるため、呼吸により取り込んだ酸素を全身に運ぶ役割をしています。鉄が不足すると酸素の供給が十分にできず、頭痛・食欲不振・集中力の低下などの症状がおこるので注意が必要です。野菜に含まれる鉄は、体内での吸収率が低いので、たんぱく質や鉄の吸収を高めるビタミンCと一緒に摂ると効率よく摂取できます。
つぼみがやわらかく茎がかたいものが多いので、鍋で茎の部分から先にゆでましょう。その30秒くらいあとに上の方を入れ、30秒ほどゆでます。その後ザルに上げ、冷水にさらして水気をしっかり切りましょう。
菜の花はあまり日持ちがしないため、ポイントをおさえて鮮度のよいものを選びましょう。
・切り口が乾いたり、傷んでいない・茎や葉がきれいな緑色・つぼみが密集している
いかがでしたか?独特な苦みがある菜の花ですが、お浸しや炒め物などいろいろな食べ方ができるので、ぜひ食べて春の訪れを感じて下さいね♪
Text by あお/食育インストラクター
春の訪れを告げる菜の花。
今回はそんな菜の花についてお話ししたいと思います。
【菜の花と菜花の違い】
「菜の花」と「菜花(なばな)」送り仮名の違いだけで、同じのように思われますが、厳密には違いがあるんです。
本来「菜の花」という特定の植物はなく、一般的にはアブラナ科植物すべてのことをさしています。
例えば、白菜・キャベツ・かぶ・ブロッコリーなどは、アブラナ科の植物です。
一方「菜花」とは、アブラナ科アブラナ属のつぼみと花茎・やわらかい若葉のことをさしています。
つまり、「菜の花」という大きなグループのなかに、「菜花」という種類があるということです。
【刻むと発生!辛み成分】
大根やからし菜、菜の花をはじめとするアブラナ科の植物に含まれる辛みは、イソチオシアネートという成分によるものです。
切ったりおろしたりすることで、野菜の細胞壁が壊れて生成されます。
イソチオシアネートは、体内の毒を体外に排出する働きがあり、がんや血栓の予防に効果的です。
また、これのもととなるグルコシノレートの含有量はアブラナ科の野菜のなかで最も高いです。
つぼみの部分に一番多く含まれているので、つぼみは取り除かないようにしましょう。
【気になる栄養】
●ビタミンC
菜の花のビタミンCの含有量は野菜のなかでトップクラスです。
抗酸化作用により、免疫力の強化・動脈硬化・老化防止に期待できます。
また、コラーゲンの生成を促進するなど、美肌効果もあります。
●βカロテン
強力な抗酸化作用を持ち、体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康・視力維持に欠かせない栄養素です。
そのほか、体内の老化・動脈硬化・がんの予防効果も期待できます。
●カルシウム
菜の花は野菜のなかでもカルシウムの含有量が高く、骨や歯の健康維持に欠かせない栄養素のひとつです。
きのこや青魚に多く含まれているビタミンDと合わせて食べると、カルシウムの吸収を高めてくれるのでおすすめです。
●鉄
赤血球のヘモグロビンという成分の材料になります。
ヘモグロビンは酸素と結びつきやすい性質があるため、呼吸により取り込んだ酸素を全身に運ぶ役割をしています。
鉄が不足すると酸素の供給が十分にできず、頭痛・食欲不振・集中力の低下などの症状がおこるので注意が必要です。
野菜に含まれる鉄は、体内での吸収率が低いので、たんぱく質や鉄の吸収を高めるビタミンCと一緒に摂ると効率よく摂取できます。
【ゆで方のコツ】
つぼみがやわらかく茎がかたいものが多いので、鍋で茎の部分から先にゆでましょう。
その30秒くらいあとに上の方を入れ、30秒ほどゆでます。
その後ザルに上げ、冷水にさらして水気をしっかり切りましょう。
【おいしい菜の花の選び方】
菜の花はあまり日持ちがしないため、ポイントをおさえて鮮度のよいものを選びましょう。
・切り口が乾いたり、傷んでいない
・茎や葉がきれいな緑色
・つぼみが密集している
いかがでしたか?
独特な苦みがある菜の花ですが、お浸しや炒め物などいろいろな食べ方ができるので、ぜひ食べて春の訪れを感じて下さいね♪
Text by あお/食育インストラクター