更新日:2025/09/17
子どもの健やかな成長のためには、十分な栄養を摂ることが大切です。なかでも欠かせないのが「カルシウム」!今回は「カルシウム」についてご紹介します。
カルシウムは体内に最も多く存在するミネラルで、成人の体重の約1~2%の比率を占めています。そのうち99%は骨や歯などに存在しており、残りの1%は血液などの体液、筋肉、神経などの組織に含まれています。カルシウムは強い歯や骨をつくるだけでなく、血液の凝固を促進させる作用、神経伝達を通じて筋肉を収縮させて心臓の鼓動を保つ、神経の興奮や緊張を抑制して精神を安定させる、ホルモンの分泌を調整する、細胞分裂を促進させるなど重要な働きをしています。
小学生から高校生までの成長期は、カルシウムの吸収率が最も高く、骨の成長が活発です。骨量が増加するこの時期に骨をしっかり丈夫にしておくことがとても大切で、骨折のリスクの低減や将来骨粗しょう症を防ぐことにつながります。
カルシウムの食事摂取推奨量(mg/日)
出典:「日本人の食事摂取基準(2025年版)
表を見てわかるように、一生を通じて12~14歳がいちばんカルシウムを必要としています。また、10~11歳と30~49歳の推奨量を見比べると、10~11歳の体は小さくても、成長のためにたくさんカルシウムが必要なことがわかります。体重あたりにすると子どもは大人の2~3倍くらい必要なのです。現状、男女ともすべての年代でこの推奨量を満たしておらず、日本人はカルシウムが不足しやすいため、意識して摂ることが大切です。
カルシウムは体内に吸収されにくい栄養素のひとつです。牛乳・乳製品(チーズやヨーグルトなど)は比較的吸収率が高く、含有量も多いのでおすすめです。また、骨ごと食べられる小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、小松菜やモロヘイヤ、菜の花などの野菜、ひじきやわかめ、昆布などの海藻にも多く含まれています。
体内で吸収されにくいカルシウムには、「ビタミンD」が欠かせません。ビタミンDはカルシウムの吸収を促すだけでなく、骨にカルシウムが沈着するのを助ける働きもあるのです!ビタミンDは、いわしやさんま、鮭などの魚類、きくらげやしいたけ、エリンギなどのきのこ類に多く含まれています。また、ビタミンDは日光を浴びることにより体内で生成されます。近年、骨折しやすい子どもが増えているのは、外で遊ぶ時間が短くビタミンDが不足していることも要因のひとつとして挙げられます。子どもは日光にあたり外で元気に遊ぶことも大事です。そのほか、骨形成に必要なビタミンKも一緒に摂ってほしい栄養素です。ビタミンKは納豆やブロッコリー、ほうれん草などに多く含まれています。ビタミンDとビタミンKは脂溶性のため、油脂を使って調理すると吸収率が高まります。一方、肉類やインスタント食品に多く含まれるリンは、過剰摂取するとカルシウムの吸収が阻害されます。ほかにも、米ぬかや玄米に多く含まれるフィチン酸、ほうれん草や筍に含まれるシュウ酸、コーヒーやコーラなどに含まれるカフェインもカルシウムの吸収を阻害するため、栄養が偏らないようにバランスよく食べることが大切です。
いかがでしたか?子どもが心身ともに健康に育つために、欠かせないカルシウム。日ごろからカルシウムを充分に摂取することを意識し、子どもの成長をサポートしてあげましょう。
Text by くまこ/食育インストラクター
子どもの健やかな成長のためには、十分な栄養を摂ることが大切です。
なかでも欠かせないのが「カルシウム」!
今回は「カルシウム」についてご紹介します。
【特徴】
カルシウムは体内に最も多く存在するミネラルで、成人の体重の約1~2%の比率を占めています。
そのうち99%は骨や歯などに存在しており、残りの1%は血液などの体液、筋肉、神経などの組織に含まれています。
カルシウムは強い歯や骨をつくるだけでなく、血液の凝固を促進させる作用、神経伝達を通じて筋肉を収縮させて心臓の鼓動を保つ、神経の興奮や緊張を抑制して精神を安定させる、ホルモンの分泌を調整する、細胞分裂を促進させるなど重要な働きをしています。
【なぜ成長期にカルシウムが必要なの?】
小学生から高校生までの成長期は、カルシウムの吸収率が最も高く、骨の成長が活発です。
骨量が増加するこの時期に骨をしっかり丈夫にしておくことがとても大切で、骨折のリスクの低減や将来骨粗しょう症を防ぐことにつながります。
カルシウムの食事摂取推奨量(mg/日)
出典:「日本人の食事摂取基準(2025年版)
表を見てわかるように、一生を通じて12~14歳がいちばんカルシウムを必要としています。
また、10~11歳と30~49歳の推奨量を見比べると、10~11歳の体は小さくても、成長のためにたくさんカルシウムが必要なことがわかります。
体重あたりにすると子どもは大人の2~3倍くらい必要なのです。
現状、男女ともすべての年代でこの推奨量を満たしておらず、日本人はカルシウムが不足しやすいため、意識して摂ることが大切です。
【カルシウムを多く含む食品は?】
カルシウムは体内に吸収されにくい栄養素のひとつです。
牛乳・乳製品(チーズやヨーグルトなど)は比較的吸収率が高く、含有量も多いのでおすすめです。
また、骨ごと食べられる小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、小松菜やモロヘイヤ、菜の花などの野菜、ひじきやわかめ、昆布などの海藻にも多く含まれています。
【効率よく摂るには?】
体内で吸収されにくいカルシウムには、「ビタミンD」が欠かせません。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促すだけでなく、骨にカルシウムが沈着するのを助ける働きもあるのです!
ビタミンDは、いわしやさんま、鮭などの魚類、きくらげやしいたけ、エリンギなどのきのこ類に多く含まれています。
また、ビタミンDは日光を浴びることにより体内で生成されます。
近年、骨折しやすい子どもが増えているのは、外で遊ぶ時間が短くビタミンDが不足していることも要因のひとつとして挙げられます。
子どもは日光にあたり外で元気に遊ぶことも大事です。
そのほか、骨形成に必要なビタミンKも一緒に摂ってほしい栄養素です。
ビタミンKは納豆やブロッコリー、ほうれん草などに多く含まれています。
ビタミンDとビタミンKは脂溶性のため、油脂を使って調理すると吸収率が高まります。
一方、肉類やインスタント食品に多く含まれるリンは、過剰摂取するとカルシウムの吸収が阻害されます。
ほかにも、米ぬかや玄米に多く含まれるフィチン酸、ほうれん草や筍に含まれるシュウ酸、コーヒーやコーラなどに含まれるカフェインもカルシウムの吸収を阻害するため、栄養が偏らないようにバランスよく食べることが大切です。
いかがでしたか?
子どもが心身ともに健康に育つために、欠かせないカルシウム。
日ごろからカルシウムを充分に摂取することを意識し、子どもの成長をサポートしてあげましょう。
Text by くまこ/食育インストラクター