更新日:2025/12/12
各地域に古くから伝わる郷土料理のなかから、今回は新潟県の「しょうゆおこわ」をご紹介します。
全国1位の米の収穫量を誇る新潟県は、日本有数の米どころとして有名です。本州の中北部に位置し、北部と南部の県境は山々に囲まれています。その山から養分をたっぷり含んだ雪解け水が流れ、米作りに適した大地を作り、米の生育を助けます。また、米の登熟期(穂が出たあとに米粒が成長する時期)の平均気温が約25℃と米の成長に最適であり、昼夜の寒暖差が大きいことから甘みが強いおいしいお米が作られます。魚沼、岩船、佐渡が三大産地として知られ、代表品種「コシヒカリ」のほか、最近では新たな代表品種として「新之助」もスーパーなどで見かけるようになりました。
■しょうゆおこわしょうゆで味つけしたもち米に、しょうゆとみりんでふっくらと炊き上げた金時豆をのせて蒸した、新潟県長岡市に伝わるおこわです。長岡市では、「しょうゆ赤飯」や「長岡赤飯」とも呼ばれ、お祝いや行事はもちろん、日常的にも食べられているようです。しょうゆおこわの中にあん入りの団子を入れた、「おこわだんご」も郷土食として知られています。
■へぎそば「へぎ」は、「剥ぐ(はぐ)=へぐ」のなまりが語源となっており、木を剥いだ板でできた器のことを言います。この器に、布海苔(ふのり)という海藻を使ったそばをひと口ずつ盛りつけた、新潟県十日町市を代表する料理です。
■のっぺ「のっぺ」は、里いも、にんじん、こんにゃく、干ししいたけ、塩鮭などを、じっくり煮込んだ、新潟県を代表する家庭料理です。「のっぺ汁(のっぺい汁)」は、佐賀県や熊本県、島根県など、日本各地にありますが、新潟県の「のっぺ」は、汁物ではなく、里いもでトロミをつけた煮物であるのが特徴です。正月の定番料理ですが、一年を通して食べられ、その家庭ならではの味が受け継がれているそうです。
■笹団子だんご粉によもぎを加えてよく捏ね、小豆あんを包んで丸めたお団子を、笹でくるんだ和菓子です。その昔、年貢米にならない、かけたくず米をおいしく食べようと考えたことから誕生したと言われています。一般的に知られている、あんの入った笹団子は「女団子」、笹団子の中に野菜きんぴらが入ったものは、「男団子」とも呼ばれています。
蒸し器が無くてもOK!炊飯器でかんたんに作れるおこわです。
<材料(4人分)> 調理時間: 30分(浸水・炊飯時間は除く)もち米・・2合金時豆(乾燥)・・30gAしょうゆ・・大さじ2Aみりん・・大さじ2A酒・・大さじ1A砂糖・・大さじ1A水・・200ml
白いりごま・・お好みで
<下準備>・金時豆はサッと水で洗い、たっぷりの水につけてひと晩おく
<作り方>
1.もち米は水で洗ってザルに上げ、30分ほど水を切る。2.金時豆はザルに上げて水を切り、鍋に入れてたっぷりの水を注ぐ。 火にかけ、沸いたら弱火にし、20分ほど煮てザルに上げる。3.鍋にAを入れて火にかけ、沸いたら(2)を入れる。 再沸騰したら火を止め、そのまま冷ます。4.炊飯器の内釜に(1)・(3)のゆで汁を入れる。 2合の目盛より少し少なめに水を足してひと混ぜし、上に金時豆をのせる。5.普通のモードで炊飯し、炊き上がったらひと混ぜする。 お好みでいりごまをかけてもおいしいです。
今回は乾燥の金時豆から作りましたが、時間のないときは市販の金時豆の水煮を使ってもOK。そのときは、金時豆を熱湯でサッとゆでてから調味料と合わせてください。
いつもとひと味違う「おこわ」は、ホクホクの金時豆の食感とほんのり甘じょっぱい味つけがやみつきに!材料も少なく、炊飯器で簡単に作ることができますので、ぜひ、作ってみてはいかがでしょうか。
Text by まち/食育インストラクター
各地域に古くから伝わる郷土料理のなかから、今回は新潟県の「しょうゆおこわ」をご紹介します。
【米どころ新潟県】
全国1位の米の収穫量を誇る新潟県は、日本有数の米どころとして有名です。
本州の中北部に位置し、北部と南部の県境は山々に囲まれています。
その山から養分をたっぷり含んだ雪解け水が流れ、米作りに適した大地を作り、米の生育を助けます。
また、米の登熟期(穂が出たあとに米粒が成長する時期)の平均気温が約25℃と米の成長に最適であり、昼夜の寒暖差が大きいことから甘みが強いおいしいお米が作られます。
魚沼、岩船、佐渡が三大産地として知られ、代表品種「コシヒカリ」のほか、最近では新たな代表品種として「新之助」もスーパーなどで見かけるようになりました。
■しょうゆおこわ
しょうゆで味つけしたもち米に、しょうゆとみりんでふっくらと炊き上げた金時豆をのせて蒸した、新潟県長岡市に伝わるおこわです。
長岡市では、「しょうゆ赤飯」や「長岡赤飯」とも呼ばれ、お祝いや行事はもちろん、日常的にも食べられているようです。
しょうゆおこわの中にあん入りの団子を入れた、「おこわだんご」も郷土食として知られています。
■へぎそば
「へぎ」は、「剥ぐ(はぐ)=へぐ」のなまりが語源となっており、木を剥いだ板でできた器のことを言います。
この器に、布海苔(ふのり)という海藻を使ったそばをひと口ずつ盛りつけた、新潟県十日町市を代表する料理です。
■のっぺ
「のっぺ」は、里いも、にんじん、こんにゃく、干ししいたけ、塩鮭などを、じっくり煮込んだ、新潟県を代表する家庭料理です。
「のっぺ汁(のっぺい汁)」は、佐賀県や熊本県、島根県など、日本各地にありますが、新潟県の「のっぺ」は、汁物ではなく、里いもでトロミをつけた煮物であるのが特徴です。
正月の定番料理ですが、一年を通して食べられ、その家庭ならではの味が受け継がれているそうです。
■笹団子
だんご粉によもぎを加えてよく捏ね、小豆あんを包んで丸めたお団子を、笹でくるんだ和菓子です。
その昔、年貢米にならない、かけたくず米をおいしく食べようと考えたことから誕生したと言われています。
一般的に知られている、あんの入った笹団子は「女団子」、笹団子の中に野菜きんぴらが入ったものは、「男団子」とも呼ばれています。
【お家で「しょうゆおこわ」を作ってみよう!】
蒸し器が無くてもOK!
炊飯器でかんたんに作れるおこわです。
<材料(4人分)> 調理時間: 30分(浸水・炊飯時間は除く)
もち米・・2合
金時豆(乾燥)・・30g
Aしょうゆ・・大さじ2
Aみりん・・大さじ2
A酒・・大さじ1
A砂糖・・大さじ1
A水・・200ml
白いりごま・・お好みで
<下準備>
・金時豆はサッと水で洗い、たっぷりの水につけてひと晩おく
<作り方>
1.もち米は水で洗ってザルに上げ、30分ほど水を切る。
2.金時豆はザルに上げて水を切り、鍋に入れてたっぷりの水を注ぐ。
火にかけ、沸いたら弱火にし、20分ほど煮てザルに上げる。
3.鍋にAを入れて火にかけ、沸いたら(2)を入れる。
再沸騰したら火を止め、そのまま冷ます。
4.炊飯器の内釜に(1)・(3)のゆで汁を入れる。
2合の目盛より少し少なめに水を足してひと混ぜし、上に金時豆をのせる。
5.普通のモードで炊飯し、炊き上がったらひと混ぜする。
お好みでいりごまをかけてもおいしいです。
今回は乾燥の金時豆から作りましたが、時間のないときは市販の金時豆の水煮を使ってもOK。
そのときは、金時豆を熱湯でサッとゆでてから調味料と合わせてください。
いつもとひと味違う「おこわ」は、ホクホクの金時豆の食感とほんのり甘じょっぱい味つけがやみつきに!
材料も少なく、炊飯器で簡単に作ることができますので、ぜひ、作ってみてはいかがでしょうか。
Text by まち/食育インストラクター