更新日:2023/04/21
カレーやシチューなどの料理をはじめ、ご家庭で登場することの多い人参。今回はその人参についてお話ししたいと思います。
原産地はアフガニスタンと言われ、ここから中国に渡ったものが東洋種、ヨーロッパに渡り改良されたものが西洋種となりました。そして日本には江戸時代初期に東洋種、後期に西洋種が渡来したと言われています。ちなみに今食べている人参は、ヨーロッパから入ってきた西洋種の新種の人参です。現在の人参はオレンジか赤ですが、始めは黄色、赤色のほか紫色や白色が普通だったそうです。
●西洋人参(五寸人参)普段店頭で見かける品種で五寸(15㎝)という名の通り長さは15~20㎝ほどで、重さは200g前後。明るいオレンジ色で、ある程度の太さがある人参です。
●金時人参東洋系の代表的な品種の人参です。果皮が濃い赤色で甘みがあり、香りは少なめです。長さは30㎝ほどの全体的に細長い形をしていて、京人参とも呼ばれています。
●ミニ人参飲食店でハンバーグやステーキにブロッコリーやコーンと一緒に添えられているのをよく見かけませんか?その名の通り人参を小型に改良した品種で大きさは5~10㎝程度の可愛らしい小さなもので、ミニキャロットとも呼ばれています。
人参は一年中流通していますが、実は関東では5月~6月ころに旬を迎えます。(地域によって旬は異なります)旬の人参は栄養価や甘みも強いのでこの季節はたくさん食べたいですね。
●βカロテン人参に含まれるβカロテンは、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。人体の皮膚や視力維持に必要不可欠な成分で、動脈硬化やがんの予防の効果も期待できます。また、人参の皮に近い部分に多いので出来るだけむかずに食べるのがおすすめです。
●ビタミンAβカロテンは必要に応じてビタミンAに変換されます。それによって皮膚や粘膜の組織を正常に保ち、美肌効果と感染症予防効果に期待できます。
●カリウムカリウムは体内の余分な水分や塩分を体外に排出させる効果があるため、塩分を多く摂取する日本人にとって重要な栄養素です。冷え性改善、むくみ解消効果が期待できます。
●食物繊維食物繊維は水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維があり、人参にはどちらも含まれています。不溶性食物繊維は腸の活動を活発にし、便通を整え便秘改善の効果があります。また水溶性食物繊維は、脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して体の外に排出する働きがあるため、生活習慣病の予防・改善の効果があります。
美肌に一番効果的なβカロテンは油に溶けやすい性質を持っているので、油と組み合わせて調理をすると生で食べるよりも多く摂取することが出来ます。ですが、油はエネルギーが高いので取り過ぎには注意しましょう。
スーパーで売られている人参には葉がついていないことがほとんどなので、食べられないと思っている方が多いと思いますが、実はおいしくいただけることを知っていましたか?葉は根に比べてビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。また、カロリーや糖質は根に比べて少ないので、ダイエット中にも適した食材です。手に入ったら捨てずに、ぜひ食べてみてください。
●全体的に赤みが濃いもの●皮がなめらかなもの●茎の切り口の軸の部分が小さいもの●全体的に黒ずみがなく、みずみずしいもの
いかがでしたか?和食にも洋食にも使い勝手がよい人参ですが、栄養もとっても優れていることを知っていただけたと思います。ぜひ、召し上がる際に参考にしてみてください。
Text byあお/食育インストラクター
カレーやシチューなどの料理をはじめ、ご家庭で登場することの多い人参。
今回はその人参についてお話ししたいと思います。
【歴史】
原産地はアフガニスタンと言われ、ここから中国に渡ったものが東洋種、ヨーロッパに渡り改良されたものが西洋種となりました。
そして日本には江戸時代初期に東洋種、後期に西洋種が渡来したと言われています。
ちなみに今食べている人参は、ヨーロッパから入ってきた西洋種の新種の人参です。
現在の人参はオレンジか赤ですが、始めは黄色、赤色のほか紫色や白色が普通だったそうです。
【人参の種類】
●西洋人参(五寸人参)
普段店頭で見かける品種で五寸(15㎝)という名の通り長さは15~20㎝ほどで、重さは200g前後。
明るいオレンジ色で、ある程度の太さがある人参です。
●金時人参
東洋系の代表的な品種の人参です。
果皮が濃い赤色で甘みがあり、香りは少なめです。
長さは30㎝ほどの全体的に細長い形をしていて、京人参とも呼ばれています。
●ミニ人参
飲食店でハンバーグやステーキにブロッコリーやコーンと一緒に添えられているのをよく見かけませんか?
その名の通り人参を小型に改良した品種で大きさは5~10㎝程度の可愛らしい小さなもので、ミニキャロットとも呼ばれています。
【人参の旬】
人参は一年中流通していますが、実は関東では5月~6月ころに旬を迎えます。(地域によって旬は異なります)
旬の人参は栄養価や甘みも強いのでこの季節はたくさん食べたいですね。
【人参の気になる栄養】
●βカロテン
人参に含まれるβカロテンは、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。
人体の皮膚や視力維持に必要不可欠な成分で、動脈硬化やがんの予防の効果も期待できます。
また、人参の皮に近い部分に多いので出来るだけむかずに食べるのがおすすめです。
●ビタミンA
βカロテンは必要に応じてビタミンAに変換されます。
それによって皮膚や粘膜の組織を正常に保ち、美肌効果と感染症予防効果に期待できます。
●カリウム
カリウムは体内の余分な水分や塩分を体外に排出させる効果があるため、塩分を多く摂取する日本人にとって重要な栄養素です。
冷え性改善、むくみ解消効果が期待できます。
●食物繊維
食物繊維は水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維があり、人参にはどちらも含まれています。
不溶性食物繊維は腸の活動を活発にし、便通を整え便秘改善の効果があります。
また水溶性食物繊維は、脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して体の外に排出する働きがあるため、生活習慣病の予防・改善の効果があります。
【人参の栄養を上手にとる方法】
美肌に一番効果的なβカロテンは油に溶けやすい性質を持っているので、油と組み合わせて調理をすると生で食べるよりも多く摂取することが出来ます。
ですが、油はエネルギーが高いので取り過ぎには注意しましょう。
【人参の葉は食べられる!?】
スーパーで売られている人参には葉がついていないことがほとんどなので、食べられないと思っている方が多いと思いますが、実はおいしくいただけることを知っていましたか?
葉は根に比べてビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。
また、カロリーや糖質は根に比べて少ないので、ダイエット中にも適した食材です。
手に入ったら捨てずに、ぜひ食べてみてください。
【おいしい人参の選び方】
●全体的に赤みが濃いもの
●皮がなめらかなもの
●茎の切り口の軸の部分が小さいもの
●全体的に黒ずみがなく、みずみずしいもの
いかがでしたか?
和食にも洋食にも使い勝手がよい人参ですが、栄養もとっても優れていることを知っていただけたと思います。
ぜひ、召し上がる際に参考にしてみてください。
Text byあお/食育インストラクター