更新日:2022/08/01
甘くてジューシーなとうもろこしは、ゆでたり、電子レンジで加熱するだけで簡単に食べられるため、おやつとしても人気の夏の味覚です。
とうもろこしは、紀元前3000年ごろに栽培が始まっていたと言われるほど、古い歴史をもつ食べ物です。しかし、祖先である野生のとうもろこしが見つかっていないため、はっきりとした起源や原産地は分かっていません。有力なのは、メキシコやボリビアなどのアメリカ大陸が原産地という説で、その後イタリア出身のクリストファー・コロンブスが15世紀末にアメリカ大陸からヨーロッパへ持ち帰り、世界各地でとうもろこしが栽培されるようになりました。日本へは、16世紀後半に硬粒種がポルトガル人によって伝えられ、江戸時代では、重要な食料として食べられていました。明治時代に入ると北海道開拓により、アメリカから甘味のある品種が導入され、日本各地でとうもろこしの栽培が始まりました。
とうもろこしにはさまざまな種類がありますが、一般的に食用とされているのはでんぷんの量が少なく、糖質の多いスイートコーン(甘味種)です。スイートコーンは大きく3つに分けられます。
●ゴールデンコーン(黄粒種)すべての粒が濃い黄色のとうもろこしで、スープやコロッケなどの料理に向いています。この品種は、ゴールデンと名づけられたものが多いです。
●シルバーコーン(白粒種)粒の白いとうもろこしで、小粒で粒の皮がとてもやわらかいのが特徴です。生で食べても甘味が強く、サラダなどの料理に向いています。
●バイカラーコーン(バイカラー種)黄色と白色の粒が3対1の割合になっているとうもろこしです。現在、日本ではこのバイカラーコーンが主流になっています。
スイートコーン以外にもいろいろな種類があるとうもろこし。今回は身近な3つの種類をご紹介します。
●ポップコーン(爆裂種)粒の皮がかたいのが特徴です。乾燥させることでさらにかたくなり、このかたい粒を加熱することによって粒の中の水分が水蒸気となって膨張し、皮が耐えきらなくなってほどよく破れ、お菓子のポップコーンになります。
●デントコーン(馬歯種)粒が成熟するにつれてやわらかい部分が収縮し、馬歯のようなくぼみ(デント)が出来ることからこの名がつきました。そのまま食べるのには向かないので、コーンスターチにしたり、飼料用として使われています。さらに、最近ではバイオエタノール生産の原料として利用されているようです。
●ジャイアントコーン甘味が少ないのが特徴で、その名の通り粒が大きい品種です。日本での栽培は難しく、ほとんどが南米の高地で作られています。油で揚げたものがよく売られていて、おやつやおつまみにピッタリです。
スイートコーンは、野菜の中ではカロリーが高く、炭水化物が主な成分です。しかし、それだけではなく、ビタミンB1、B2、カリウム、食物繊維も多く含まれています。ビタミンB1は疲労回復に、ビタミンB2は髪や肌の健康維持に役立ちます。また、カリウムは余分なナトリウムや老廃物を排出し、高血圧予防、むくみ改善に働きます。
外皮の緑色が鮮やかで粒が先端まで詰まっているものを選びましょう。ひげは1本1本粒とつながっているので、多いものほど粒が多い証拠。さらにひげが濃い茶色になっているものは完熟しているので、甘みが強いとされています。とうもろこしは収穫直後から味がどんどん落ちていくので、その日のうちに食べない場合でも、購入してきたらすぐにゆでたり、蒸したりしてから冷蔵・冷凍保存するのがおすすめです。
電子レンジで加熱したとうもろこしは、甘くてジューシーな仕上がりに。ゆでないので栄養も逃さず摂ることができます。
① とうもろこしは皮とひげを取り除き、水にくぐらせる。② ついた水分はそのままにし、手に塩をつけてとうもろこし全体にすりつける。③ ②をラップで包み、600Wの電子レンジで4~5分加熱する。④ 粗熱がとれるまで常温でそのままにしておく。(ラップをすぐに外してしまうと粒にしわがよってしまいます)
捨ててしまいがちなとうもろこしの「ひげ」。実は食べられるのを知っていますか?味にクセがなく、食感もやわらかいのでさまざまな料理と相性抜群です。スープに入れたり、素揚げにして料理のトッピングとして使うなど、あますことなくいただきましょう。また、3~4日天日で乾燥させたあと、弱火で茶色く色づくまでこうばしく煎り、水からお好みの時間煮出せば、自家製コーン茶の完成です。ひげには、ビタミン、ミネラルが多く含まれています。ぜひ、捨てずに活用してくださいね。
みずみずしいとうもろこしが食べられるのは、今の季節だけ!ゆでてそのまま食べるのはもちろん、ごはんやかき揚げ、サラダ、スープなど、さまざまなとうもろこし料理を楽しんでください。
Text byまち/食育インストラクター
甘くてジューシーなとうもろこしは、ゆでたり、電子レンジで加熱するだけで簡単に食べられるため、おやつとしても人気の夏の味覚です。
【とうもろこしの歴史】
とうもろこしは、紀元前3000年ごろに栽培が始まっていたと言われるほど、古い歴史をもつ食べ物です。
しかし、祖先である野生のとうもろこしが見つかっていないため、はっきりとした起源や原産地は分かっていません。
有力なのは、メキシコやボリビアなどのアメリカ大陸が原産地という説で、その後イタリア出身のクリストファー・コロンブスが15世紀末にアメリカ大陸からヨーロッパへ持ち帰り、世界各地でとうもろこしが栽培されるようになりました。
日本へは、16世紀後半に硬粒種がポルトガル人によって伝えられ、江戸時代では、重要な食料として食べられていました。
明治時代に入ると北海道開拓により、アメリカから甘味のある品種が導入され、日本各地でとうもろこしの栽培が始まりました。
【とうもろこしの種類】
とうもろこしにはさまざまな種類がありますが、一般的に食用とされているのはでんぷんの量が少なく、糖質の多いスイートコーン(甘味種)です。
スイートコーンは大きく3つに分けられます。
●ゴールデンコーン(黄粒種)
すべての粒が濃い黄色のとうもろこしで、スープやコロッケなどの料理に向いています。
この品種は、ゴールデンと名づけられたものが多いです。
●シルバーコーン(白粒種)
粒の白いとうもろこしで、小粒で粒の皮がとてもやわらかいのが特徴です。
生で食べても甘味が強く、サラダなどの料理に向いています。
●バイカラーコーン(バイカラー種)
黄色と白色の粒が3対1の割合になっているとうもろこしです。
現在、日本ではこのバイカラーコーンが主流になっています。
スイートコーン以外にもいろいろな種類があるとうもろこし。
今回は身近な3つの種類をご紹介します。
●ポップコーン(爆裂種)
粒の皮がかたいのが特徴です。
乾燥させることでさらにかたくなり、このかたい粒を加熱することによって粒の中の水分が水蒸気となって膨張し、皮が耐えきらなくなってほどよく破れ、お菓子のポップコーンになります。
●デントコーン(馬歯種)
粒が成熟するにつれてやわらかい部分が収縮し、馬歯のようなくぼみ(デント)が出来ることからこの名がつきました。
そのまま食べるのには向かないので、コーンスターチにしたり、飼料用として使われています。
さらに、最近ではバイオエタノール生産の原料として利用されているようです。
●ジャイアントコーン
甘味が少ないのが特徴で、その名の通り粒が大きい品種です。
日本での栽培は難しく、ほとんどが南米の高地で作られています。
油で揚げたものがよく売られていて、おやつやおつまみにピッタリです。
【とうもろこしの効能】
スイートコーンは、野菜の中ではカロリーが高く、炭水化物が主な成分です。
しかし、それだけではなく、ビタミンB1、B2、カリウム、食物繊維も多く含まれています。
ビタミンB1は疲労回復に、ビタミンB2は髪や肌の健康維持に役立ちます。
また、カリウムは余分なナトリウムや老廃物を排出し、高血圧予防、むくみ改善に働きます。
【おいしいとうもろこしの見分け方】
外皮の緑色が鮮やかで粒が先端まで詰まっているものを選びましょう。
ひげは1本1本粒とつながっているので、多いものほど粒が多い証拠。
さらにひげが濃い茶色になっているものは完熟しているので、甘みが強いとされています。
とうもろこしは収穫直後から味がどんどん落ちていくので、その日のうちに食べない場合でも、購入してきたらすぐにゆでたり、蒸したりしてから冷蔵・冷凍保存するのがおすすめです。
【電子レンジでかんたん!ゆで?とうもろこし】
電子レンジで加熱したとうもろこしは、甘くてジューシーな仕上がりに。
ゆでないので栄養も逃さず摂ることができます。
① とうもろこしは皮とひげを取り除き、水にくぐらせる。
② ついた水分はそのままにし、手に塩をつけてとうもろこし全体にすりつける。
③ ②をラップで包み、600Wの電子レンジで4~5分加熱する。
④ 粗熱がとれるまで常温でそのままにしておく。(ラップをすぐに外してしまうと粒にしわがよってしまいます)
【捨てるのはもったいない!?「ひげ」もおいしく活用しましょう】
捨ててしまいがちなとうもろこしの「ひげ」。
実は食べられるのを知っていますか?
味にクセがなく、食感もやわらかいのでさまざまな料理と相性抜群です。
スープに入れたり、素揚げにして料理のトッピングとして使うなど、あますことなくいただきましょう。
また、3~4日天日で乾燥させたあと、弱火で茶色く色づくまでこうばしく煎り、水からお好みの時間煮出せば、自家製コーン茶の完成です。
ひげには、ビタミン、ミネラルが多く含まれています。
ぜひ、捨てずに活用してくださいね。
みずみずしいとうもろこしが食べられるのは、今の季節だけ!
ゆでてそのまま食べるのはもちろん、ごはんやかき揚げ、サラダ、スープなど、さまざまなとうもろこし料理を楽しんでください。
Text byまち/食育インストラクター