更新日:2023/12/20
みなさんは「うま味」を知っていますか?実感したことはありますか?今回は、私たちにとってとても大切な味「うま味」と実際にうま味を実感出来る簡単な方法もご紹介しますので、やってみてください!
まずは、うま味がどんなものなのか、下記の方法で体験してみましょう!
①紙コップにA・B・C・Dと書き、飲み水も用意します。
下記の要領でみそ汁を用意してください。どのみそ汁に何が入っているのか、分からないように作りましょう。
②紙コップにみそ汁を注ぎ、順番に試飲してもらいます。飲ませる順番はA→B→C→Dの順番です。熱すぎるとやけどの原因になるので、50℃前後くらいのものを用意します。あとで味の確認をするので、出来ればすべて飲まずに少し残してもらいましょう。(作ったみそ汁があまっているようなら、配ったものを飲んでしまってもOKです。)次のみそ汁に行く前に少量の水を飲んで口の中をリセットします。
③すべて試飲出来たら感じたことを話してもらいます。みそ汁の作り方と、うま味について話し、何が入ったみそ汁かを知ったうえで再度飲んでみます。何も知らなかったときと感じ方が違うかなど話し合ってみましょう。
複数大人がいる場合は誰か一人が作り、ほかの方は子どもと一緒に何が違うのかを考えてみるとよいですね。
今回は4種類のみそ汁を用意し、違いを感じられるか試します。みんなはわかるかな?
●Aのみそ汁水・・200mlみそ・・20g
<作り方>
①材料を鍋に入れ、沸騰直前まで温め、紙コップに入れる。
●Bのみそ汁水・・200ml昆布(乾燥・5×5cm)・・1枚みそ・・20g
①水に軽く表面を拭いた昆布を入れ、冷蔵庫でひと晩おく。②鍋に昆布を抜いた①・みそを入れ、沸騰直前まで温めて紙コップに入れる。※時間がないときは水に昆布を入れてしばらくおき、昆布が戻ったら沸騰直前までゆっくり加熱して昆布を取り出しても構いません。
●Cのみそ汁かつお節(出汁用)・・10g水・・250mlみそ・・20g
①鍋に水を入れて沸騰させ、火を止めてかつお節を加え、1~2分おく。ペーパータオルをしいたザルで濾し、200ml計量する。②鍋に①・みそを入れて沸騰直前まで温め、紙コップに入れる。
●Dのみそ汁かつお節(出汁用)・・10g昆布(乾燥・5×5cm)・・1枚水・・250mlみそ・・20g
①水に軽く表面を拭いた昆布を入れ、冷蔵庫でひと晩おく。※時間がないときは水に昆布を入れてしばらくおき、昆布が戻ったら沸騰直前までゆっくり加熱して昆布を取り出しても構いません。②鍋に昆布を抜いた①を入れて沸騰させ、火を止めてかつお節を加え、1~2分おく。ペーパータオルをしいたザルで濾し、200ml計量する。③鍋に②・みそを入れて沸騰直前まで温め、紙コップに入れる。
自然なうま味を体験してもらうために、しっかりと出汁も取りましたが、難しい場合は煮出して使う市販のかつお出汁パックを利用しても構いません。その場合は、余計なものが入っていない商品を選んで下さいね。
うま味とは、私たちが感じることの出来る五つの基本味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)のひとつで、味の感じ方に厚みを持たせます。そのため私たちは複雑な「おいしさ」を感じることが出来るのです。また食材が持っている味を強く感じさせる作用があるため、減塩にひと役買ってくれます。うま味は日本人によって発見され、国際的にも「UMAMI」という言葉が使われています。よく知られているうま味は昆布やチーズ・トマトなどに含まれる「グルタミン酸」、かつお節や肉類などに含まれる「イノシン酸」、干しいたけなどの乾燥きのこ類に多い「グアニル酸」があり、グルタミン酸については、ほとんどの食材に含まれています。私たちは生まれたときからうま味を感じることが出来ると言われており、最初に口にするうま味の多くは母乳によるグルタミン酸です。そして、これらうま味成分は熟成することにより、増加することが分かっています。チーズや生ハムなどは熟成するにつれて味がまろやかになり、うま味を強く感じますし、トマトもよく熟しているものの方がおいしいと感じる方が多いのはそのためです。
私たちの生活にかかわりの深いうま味ですが、実は単体よりも複数を合わせることで、相乗効果が起こり、実際の何倍ものうま味効果が得られます。今回のみそ汁飲み比べでは、湯にみそを溶かしただけのもの・昆布から出汁を取ったもの・かつお節から取ったもの・かつお節と昆布の混合の4種類を試飲してもらいました。飲む順番を決めたのは、この相乗効果を実感してもらうためでしたが、いかがでしたか。昆布だけとかつお節だけはどちらを先に飲んでも構いませんが、混合出汁を最初に飲んでしまうと、湯に溶かしただけや単体で取った出汁のものは物足りなさを感じてしまうかもしれません。
みそ汁の飲み比べはどうでしたか。違いは感じられたでしょうか。大変な場合は、Aを基本とし、B・C・Dの中から選んで行っても大丈夫ですよ。うま味はうまく活用することで、減塩などうれしい効果もありますので、お試しくださいね。
Text by さゆり/食育インストラクター
みなさんは「うま味」を知っていますか?実感したことはありますか?
今回は、私たちにとってとても大切な味「うま味」と実際にうま味を実感出来る簡単な方法もご紹介しますので、やってみてください!
まずは、うま味がどんなものなのか、下記の方法で体験してみましょう!
【一緒に体験する大人の方へ(実験の進め方)】
①紙コップにA・B・C・Dと書き、飲み水も用意します。
下記の要領でみそ汁を用意してください。
どのみそ汁に何が入っているのか、分からないように作りましょう。
②紙コップにみそ汁を注ぎ、順番に試飲してもらいます。
飲ませる順番はA→B→C→Dの順番です。
熱すぎるとやけどの原因になるので、50℃前後くらいのものを用意します。
あとで味の確認をするので、出来ればすべて飲まずに少し残してもらいましょう。
(作ったみそ汁があまっているようなら、配ったものを飲んでしまってもOKです。)
次のみそ汁に行く前に少量の水を飲んで口の中をリセットします。
③すべて試飲出来たら感じたことを話してもらいます。
みそ汁の作り方と、うま味について話し、何が入ったみそ汁かを知ったうえで再度飲んでみます。
何も知らなかったときと感じ方が違うかなど話し合ってみましょう。
複数大人がいる場合は誰か一人が作り、ほかの方は子どもと一緒に何が違うのかを考えてみるとよいですね。
【うま味を感じる!?みそ汁】
今回は4種類のみそ汁を用意し、違いを感じられるか試します。
みんなはわかるかな?
●Aのみそ汁
水・・200ml
みそ・・20g
<作り方>
①材料を鍋に入れ、沸騰直前まで温め、紙コップに入れる。
●Bのみそ汁
水・・200ml
昆布(乾燥・5×5cm)・・1枚
みそ・・20g
<作り方>
①水に軽く表面を拭いた昆布を入れ、冷蔵庫でひと晩おく。
②鍋に昆布を抜いた①・みそを入れ、沸騰直前まで温めて紙コップに入れる。
※時間がないときは水に昆布を入れてしばらくおき、昆布が戻ったら沸騰直前までゆっくり加熱して昆布を取り出しても構いません。
●Cのみそ汁
かつお節(出汁用)・・10g
水・・250ml
みそ・・20g
<作り方>
①鍋に水を入れて沸騰させ、火を止めてかつお節を加え、1~2分おく。
ペーパータオルをしいたザルで濾し、200ml計量する。
②鍋に①・みそを入れて沸騰直前まで温め、紙コップに入れる。
●Dのみそ汁
かつお節(出汁用)・・10g
昆布(乾燥・5×5cm)・・1枚
水・・250ml
みそ・・20g
<作り方>
①水に軽く表面を拭いた昆布を入れ、冷蔵庫でひと晩おく。
※時間がないときは水に昆布を入れてしばらくおき、昆布が戻ったら沸騰直前までゆっくり加熱して昆布を取り出しても構いません。
②鍋に昆布を抜いた①を入れて沸騰させ、火を止めてかつお節を加え、1~2分おく。
ペーパータオルをしいたザルで濾し、200ml計量する。
③鍋に②・みそを入れて沸騰直前まで温め、紙コップに入れる。
自然なうま味を体験してもらうために、しっかりと出汁も取りましたが、難しい場合は煮出して使う市販のかつお出汁パックを利用しても構いません。
その場合は、余計なものが入っていない商品を選んで下さいね。
【うま味とは】
うま味とは、私たちが感じることの出来る五つの基本味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)のひとつで、味の感じ方に厚みを持たせます。
そのため私たちは複雑な「おいしさ」を感じることが出来るのです。
また食材が持っている味を強く感じさせる作用があるため、減塩にひと役買ってくれます。
うま味は日本人によって発見され、国際的にも「UMAMI」という言葉が使われています。
よく知られているうま味は昆布やチーズ・トマトなどに含まれる「グルタミン酸」、かつお節や肉類などに含まれる「イノシン酸」、干しいたけなどの乾燥きのこ類に多い「グアニル酸」があり、グルタミン酸については、ほとんどの食材に含まれています。
私たちは生まれたときからうま味を感じることが出来ると言われており、最初に口にするうま味の多くは母乳によるグルタミン酸です。
そして、これらうま味成分は熟成することにより、増加することが分かっています。
チーズや生ハムなどは熟成するにつれて味がまろやかになり、うま味を強く感じますし、トマトもよく熟しているものの方がおいしいと感じる方が多いのはそのためです。
【うま味の相乗効果】
私たちの生活にかかわりの深いうま味ですが、実は単体よりも複数を合わせることで、相乗効果が起こり、実際の何倍ものうま味効果が得られます。
今回のみそ汁飲み比べでは、湯にみそを溶かしただけのもの・昆布から出汁を取ったもの・かつお節から取ったもの・かつお節と昆布の混合の4種類を試飲してもらいました。
飲む順番を決めたのは、この相乗効果を実感してもらうためでしたが、いかがでしたか。
昆布だけとかつお節だけはどちらを先に飲んでも構いませんが、混合出汁を最初に飲んでしまうと、湯に溶かしただけや単体で取った出汁のものは物足りなさを感じてしまうかもしれません。
みそ汁の飲み比べはどうでしたか。
違いは感じられたでしょうか。
大変な場合は、Aを基本とし、B・C・Dの中から選んで行っても大丈夫ですよ。
うま味はうまく活用することで、減塩などうれしい効果もありますので、お試しくださいね。
Text by さゆり/食育インストラクター