更新日:2023/05/19
料理に科学が関係しているの?と思われるかもしれませんが、実は何気なくやっている作業にも、たくさんの科学が詰まっているのです。今回は二層に分かれる不思議なゼリームースのメカニズムについてご紹介します。
まずはレシピのご紹介です。
今回は、アーモンドエッセンスを加え、爽やかな杏仁豆腐風にしてみました!ゼリーとムースがいっぺんに楽しめるので、おいしさも二倍です。
<材料(100~150ml容器約4個分)> 調理時間:15分(粗熱をとる、冷やしかためる時間は除く)
オレンジジュース・・50ml粉ゼラチン・・5gオレンジジュース・・200mlグラニュー糖・・30g牛乳・・50ml生クリーム・・100ml ※今回は乳脂肪分35%のものを使用アーモンドエッセンス・・10滴ミント(飾り用)・・お好みで
<作り方>
1.オレンジジュース(50ml)に粉ゼラチンを振り入れ、よく混ぜてふやかす。
2.牛乳・生クリーム・アーモンドエッセンス合わせておく。
3.鍋にオレンジジュース(200ml)・グラニュー糖を入れ、火にかける。沸騰直前まで加熱して火を止め、(1)を加えてゼラチンを溶かす。
4.(3)に(2)を入れて3~5回混ぜたらカップに入れる。分離し始めたらそのまま30分ほどおき、粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やしかためる。
5.お好みでミントを添えてどうぞ。
●混ぜ過ぎないのが今回のポイントです!時間が経てば二層に分かれるので、全体がザッと混ざればOKです!
●ジュースとは果汁100%の商品をいいます。果汁が100%以下の商品は清涼飲料水という分類となるので、注意しましょう。
●今回は1人分ずつになるように小さな入れ物に作りましたが、上がゼリー、下がムースの層にしたい場合は、大きな入れ物で作って皿などに取り出せば、ゼリーが上になります。小さな入れ入れ物でも、食べるときに別皿に取り出せば、上がゼリーになるのでお試しください。
●今回の量以上を一度に作る場合は、牛乳・生クリームを常温に戻すか、軽く温めてからオレンジジュースと合わせてください。
今回の調理科学ポイントは、ズバリ!たんぱく質と酸の性質を利用した「たんぱく質の凝固作用」によるものです。この原理は、温めた牛乳にレモン汁や酢などの酸を加えることで、牛乳に含まれるカゼインというたんぱく質がかたまり、フレッシュチーズが出来るのと同じで、今回はオレンジジュースに含まれる酸を使って作っています。オレンジジュースはレモン汁や酢よりも酸が穏やかなため、フレッシュチーズを作ったときのような急激な分離ではなく、なめらかな舌ざわりを残した凝固となりました。今回はオレンジジュースで作りましたが、果汁100%である果物ジュースを使えば、ほかの味でもおいしく出来るので試してみてくださいね。
乳製品には、良質なたんぱく質のほか、体を維持するのに大切なカルシウムが豊富に含まれています。乳製品のカルシウムは、ほかの食品よりも体内での吸収率がよいのが特徴です。カルシウムの吸収を高めるには、ビタミンDを一緒に摂ると効果的です。また運動をすることで骨への吸着率がよくなりますので適度な運動も日課にするのもおすすめです。これらの栄養のほか、脂質や炭水化物・カルシウム以外のミネラル類やビタミンも含んでいますので、適量を続けて摂っていくのが理想的です。
いかがでしたか。科学的なメカニズムを知ることによって、今までとは違った視点から料理を見ることが出来ます。ただ作るだけでなく、どうしてこうなるのかが分かると、きっとよりおいしい料理が作れるようになりますよ。
Text byさゆり/食育インストラクター
料理に科学が関係しているの?と思われるかもしれませんが、実は何気なくやっている作業にも、たくさんの科学が詰まっているのです。
今回は二層に分かれる不思議なゼリームースのメカニズムについてご紹介します。
まずはレシピのご紹介です。
【二層に分かれる不思議なゼリームース】
今回は、アーモンドエッセンスを加え、爽やかな杏仁豆腐風にしてみました!
ゼリーとムースがいっぺんに楽しめるので、おいしさも二倍です。
<材料(100~150ml容器約4個分)> 調理時間:15分(粗熱をとる、冷やしかためる時間は除く)
オレンジジュース・・50ml
粉ゼラチン・・5g
オレンジジュース・・200ml
グラニュー糖・・30g
牛乳・・50ml
生クリーム・・100ml ※今回は乳脂肪分35%のものを使用
アーモンドエッセンス・・10滴
ミント(飾り用)・・お好みで
<作り方>
1.オレンジジュース(50ml)に粉ゼラチンを振り入れ、よく混ぜてふやかす。
2.牛乳・生クリーム・アーモンドエッセンス合わせておく。
3.鍋にオレンジジュース(200ml)・グラニュー糖を入れ、火にかける。
沸騰直前まで加熱して火を止め、(1)を加えてゼラチンを溶かす。
4.(3)に(2)を入れて3~5回混ぜたらカップに入れる。
分離し始めたらそのまま30分ほどおき、粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やしかためる。
5.お好みでミントを添えてどうぞ。
【調理時のポイント】
●混ぜ過ぎないのが今回のポイントです!
時間が経てば二層に分かれるので、全体がザッと混ざればOKです!
●ジュースとは果汁100%の商品をいいます。
果汁が100%以下の商品は清涼飲料水という分類となるので、注意しましょう。
●今回は1人分ずつになるように小さな入れ物に作りましたが、上がゼリー、下がムースの層にしたい場合は、大きな入れ物で作って皿などに取り出せば、ゼリーが上になります。
小さな入れ入れ物でも、食べるときに別皿に取り出せば、上がゼリーになるのでお試しください。
●今回の量以上を一度に作る場合は、牛乳・生クリームを常温に戻すか、軽く温めてからオレンジジュースと合わせてください。
【なぜ二層になるの??】
今回の調理科学ポイントは、ズバリ!たんぱく質と酸の性質を利用した「たんぱく質の凝固作用」によるものです。
この原理は、温めた牛乳にレモン汁や酢などの酸を加えることで、牛乳に含まれるカゼインというたんぱく質がかたまり、フレッシュチーズが出来るのと同じで、今回はオレンジジュースに含まれる酸を使って作っています。
オレンジジュースはレモン汁や酢よりも酸が穏やかなため、フレッシュチーズを作ったときのような急激な分離ではなく、なめらかな舌ざわりを残した凝固となりました。
今回はオレンジジュースで作りましたが、果汁100%である果物ジュースを使えば、ほかの味でもおいしく出来るので試してみてくださいね。
【乳製品の栄養】
乳製品には、良質なたんぱく質のほか、体を維持するのに大切なカルシウムが豊富に含まれています。
乳製品のカルシウムは、ほかの食品よりも体内での吸収率がよいのが特徴です。
カルシウムの吸収を高めるには、ビタミンDを一緒に摂ると効果的です。
また運動をすることで骨への吸着率がよくなりますので適度な運動も日課にするのもおすすめです。
これらの栄養のほか、脂質や炭水化物・カルシウム以外のミネラル類やビタミンも含んでいますので、適量を続けて摂っていくのが理想的です。
いかがでしたか。
科学的なメカニズムを知ることによって、今までとは違った視点から料理を見ることが出来ます。
ただ作るだけでなく、どうしてこうなるのかが分かると、きっとよりおいしい料理が作れるようになりますよ。
Text byさゆり/食育インストラクター