更新日:2024/12/11
皆さんは『奈良県の郷土料理』と言うと、何をイメージされますか?今回は、奈良県が誇る名産品「三輪そうめん」を使用した「にゅうめん」をご紹介します。
三輪そうめんは、奈良県桜井市を中心とした三輪地方で生産されている手延べそうめんです。手延べそうめんは約1300年前の奈良時代に唐から伝来したと言われていて、日本国内では三輪地方が発祥の地とされています。その手延べの製法はお伊勢参りの途中で訪れた人々を魅了し、播州(兵庫県)、小豆島(香川県)、島原(長崎県)などへと伝わりながら各地域の特産品として全国に広まり、日本の伝統食となりました。
多種多様な手延べそうめんの中でも、三輪そうめんは
・非常に麺が細い・のどごしがよい・風味が豊か・ゆでのびが起きにくく、時間が経ってもおいしく食べられる
という特徴があります。
<三輪そうめんの製造>歴史の長い三輪そうめんは品質を守るべく、製造法や品質管理が厳しく定められています。三輪そうめんの製造は、12~3月末までの寒く乾燥した時期に行い、冬の冷たく乾いた風と天日でじっくりと乾燥させます。近年は室内乾燥がほとんどですが、一部の製麺所は今でも天日干しを行っています。その光景は、奈良県の優れた景観と認められた「奈良県景観資産」として登録されています。
「にゅうめん」とは、温かいそうめんのことです。ゆでたそうめんをお好みの具材とともに出汁で煮込み、調味した料理です。奈良県の三輪地方では夏は「冷やしそうめん」、冬は「にゅうめん」として年間を通して食べる食文化が根づいています。ちなみに、にゅうめんは漢字で「煮麺」と書きますが、これは「にめん(煮麺)」がなまった呼び名だと言われています。
今回は、「鶏と長ねぎのにゅうめん」をご紹介します。
<材料(2人分)> 調理時間:10分
三輪そうめん・・2束鶏もも肉・・1/2枚長ねぎ・・1/2本しょうが(おろし)・・小さじ1/2A出汁・・600mlA薄口しょうゆ・・大さじ1・1/2A酒・・大さじ1Aみりん・・大さじ1/2しょうゆ・・小さじ1/2
<作り方>
1.鶏もも肉は2cm角に切る。長ねぎはななめ薄切りにする。
2.そうめんはたっぷりの湯で表示時間より30秒短めにゆで、ザルに上げる。流水でしっかりと洗い、水気を切る。
3.鍋にAを入れて火にかけ、ひと煮立ちしたら(1)を入れて3~4分煮る。鶏肉に火が通ったら(2)・しょうゆを加えてサッと煮、火を止める。
4.(3)を器に盛り、しょうがを添える。
あっさりとした味わいですが、しょうががよいアクセントになっています。ぽかぽかと体が温まり、寒い冬にぴったりの一品です。
<にゅうめんを作るときのポイント>そうめんは一度ゆでたあとに、出汁でサッと煮ます。これは直接出汁にそうめんを入れてゆでると、めんに含まれている塩分が溶け出てしまい、汁が塩辛くなってしまうのを防ぐためです。そうめんはあらかじめゆでて流水でぬめりを取り除き、そのあとに温かい出汁に入れてひと煮立ちさせていただくと、より一層おいしく仕上がります☆その際、そうめんをゆでる時間は短めにし、少しかためにゆでるようにしましょう。
皆さんは、そうめんをどのように保存していますか?そうめんは未開封であれば2~3年保存できます。ただし、これは未開封で正しく保管された状態の日持ちです。開封後、保存状態が悪いとほかの食品のにおいがついたり、湿度が原因でカビが発生したり、虫がわく可能性があります。開封後は、密閉できる袋や容器に入れて、常温または冷蔵庫で保存するようにしましょう。
いかがでしたか?皆さんも「三輪そうめん」を見かけた際は、ぜひ手にとってみてくださいね。
Text by ろい/食育インストラクター
皆さんは『奈良県の郷土料理』と言うと、何をイメージされますか?
今回は、奈良県が誇る名産品「三輪そうめん」を使用した「にゅうめん」をご紹介します。
【「三輪そうめん」とは?】
三輪そうめんは、奈良県桜井市を中心とした三輪地方で生産されている手延べそうめんです。
手延べそうめんは約1300年前の奈良時代に唐から伝来したと言われていて、日本国内では三輪地方が発祥の地とされています。
その手延べの製法はお伊勢参りの途中で訪れた人々を魅了し、播州(兵庫県)、小豆島(香川県)、島原(長崎県)などへと伝わりながら各地域の特産品として全国に広まり、日本の伝統食となりました。
多種多様な手延べそうめんの中でも、三輪そうめんは
・非常に麺が細い
・のどごしがよい
・風味が豊か
・ゆでのびが起きにくく、時間が経ってもおいしく食べられる
という特徴があります。
<三輪そうめんの製造>
歴史の長い三輪そうめんは品質を守るべく、製造法や品質管理が厳しく定められています。
三輪そうめんの製造は、12~3月末までの寒く乾燥した時期に行い、冬の冷たく乾いた風と天日でじっくりと乾燥させます。
近年は室内乾燥がほとんどですが、一部の製麺所は今でも天日干しを行っています。その光景は、奈良県の優れた景観と認められた「奈良県景観資産」として登録されています。
【「にゅうめん」ってどんな料理?】
「にゅうめん」とは、温かいそうめんのことです。
ゆでたそうめんをお好みの具材とともに出汁で煮込み、調味した料理です。
奈良県の三輪地方では夏は「冷やしそうめん」、冬は「にゅうめん」として年間を通して食べる食文化が根づいています。
ちなみに、にゅうめんは漢字で「煮麺」と書きますが、これは「にめん(煮麺)」がなまった呼び名だと言われています。
【実際に「にゅうめん」を作ってみよう!】
今回は、「鶏と長ねぎのにゅうめん」をご紹介します。
<材料(2人分)> 調理時間:10分
三輪そうめん・・2束
鶏もも肉・・1/2枚
長ねぎ・・1/2本
しょうが(おろし)・・小さじ1/2
A出汁・・600ml
A薄口しょうゆ・・大さじ1・1/2
A酒・・大さじ1
Aみりん・・大さじ1/2
しょうゆ・・小さじ1/2
<作り方>
1.鶏もも肉は2cm角に切る。
長ねぎはななめ薄切りにする。
2.そうめんはたっぷりの湯で表示時間より30秒短めにゆで、ザルに上げる。
流水でしっかりと洗い、水気を切る。
3.鍋にAを入れて火にかけ、ひと煮立ちしたら(1)を入れて3~4分煮る。
鶏肉に火が通ったら(2)・しょうゆを加えてサッと煮、火を止める。
4.(3)を器に盛り、しょうがを添える。
あっさりとした味わいですが、しょうががよいアクセントになっています。
ぽかぽかと体が温まり、寒い冬にぴったりの一品です。
<にゅうめんを作るときのポイント>
そうめんは一度ゆでたあとに、出汁でサッと煮ます。
これは直接出汁にそうめんを入れてゆでると、めんに含まれている塩分が溶け出てしまい、汁が塩辛くなってしまうのを防ぐためです。
そうめんはあらかじめゆでて流水でぬめりを取り除き、そのあとに温かい出汁に入れてひと煮立ちさせていただくと、より一層おいしく仕上がります☆
その際、そうめんをゆでる時間は短めにし、少しかためにゆでるようにしましょう。
【そうめんの保存方法】
皆さんは、そうめんをどのように保存していますか?
そうめんは未開封であれば2~3年保存できます。ただし、これは未開封で正しく保管された状態の日持ちです。
開封後、保存状態が悪いとほかの食品のにおいがついたり、湿度が原因でカビが発生したり、虫がわく可能性があります。
開封後は、密閉できる袋や容器に入れて、常温または冷蔵庫で保存するようにしましょう。
いかがでしたか?
皆さんも「三輪そうめん」を見かけた際は、ぜひ手にとってみてくださいね。
Text by ろい/食育インストラクター