更新日:2025/08/27
8月31日は、「野菜【8(ヤ)3(サ)1(イ)】の日」です。1983年に全国青果物商業協同組合連合会や、食料品流通改善協会など9団体によって「野菜をもっと知ってたくさん食べてほしい」という想いから制定されました。
厚生労働省が提唱する健康づくりの指標「健康日本21」によると、成人の野菜目標摂取量は「1日350g以上」が推奨されています。これは、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するためにカリウム、食物繊維、抗酸化ビタミン(ビタミンA・C・Eなど)の適量摂取が期待される量です。しかし、厚生労働省「国民健康・栄養調査」(令和5年)によると、20歳以上の野菜摂取量の平均値は256.0gで男女とも年々減少しています。350gとなると100gぐらい不足していることになります。
小鉢や小皿などの副菜は一皿約70gです。例えば、ほうれん草のお浸しやきんぴらごぼう、切り干し大根の煮物など5皿分食べれば70g×5皿分=350gの野菜に相当します。また、野菜炒めのような大皿に盛られた野菜料理は、1皿分で小皿2皿分として数えられます。平均値(256.0g)から考えると、一日の食事に副菜を1~2皿程度増やすと不足分を補うことができます。また、緑黄色野菜は120g、淡色野菜は230gを基準に意識して摂取するとよいでしょう。
野菜には色の濃い「緑黄色野菜」と色の薄い「淡色野菜」があります。緑黄色野菜は、「原則として可食部100g当たりのカロテン(カロチン)含有量が600マイクログラム(μg)以上の野菜」と栄養指導の観点から厚生労働省により決められています。ただ、βカロテン含量が600マイクログラム未満であっても、トマトやピーマンなど摂取量や摂取頻度の高い一部の野菜については緑黄色野菜に分類されています。淡色野菜とは、緑黄色野菜に属さないキャベツや玉ねぎといった野菜のことです。
野菜にはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれています。ビタミン(A・B・C・D・E・K・葉酸など)やミネラル(カルシウム・カリウム・鉄など)は、たんぱく質やエネルギーが体内で十分な機能を発揮するために必要な栄養素です。体内でほとんど合成できないため、毎日の食事から摂る必要があります。また、野菜をたくさん食べることで、脳卒中や心臓病、がんのリスクを低下させるという研究結果が出ています。カリウムは余分なナトリウムを体外に排泄する手助けをして高血圧の予防に、ビタミンKはカルシウムの吸収を高めて骨や歯を丈夫にします。食物繊維は、食後の血糖上昇を抑制し、血清コレステロールの増加を防いだり、腸内環境を整え便秘解消に役立ちます。その他、野菜には近年注目されているフィトケミカル(ポリフェノール、カロテノイドなど)という機能成分も含まれています。サプリメントに比べて複合的に、栄養素・非栄養素(野菜の微量で未知な成分)が摂れることが期待できるため、そういった観点で食事のときは特に野菜を積極的に摂取することが大切です。
いかがでしたか?野菜に含まれるビタミンやミネラル・食物繊維などにはさまざまな効用があり、生命活動を維持するために多くの働きをしています。これを機会に、野菜350g以上を目標にしてプラス一皿を食事に取り入れてみてください。
Text by くまこ/食育インストラクター
8月31日は、「野菜【8(ヤ)3(サ)1(イ)】の日」です。
1983年に全国青果物商業協同組合連合会や、食料品流通改善協会など9団体によって「野菜をもっと知ってたくさん食べてほしい」という想いから制定されました。
【1日350g以上!!】
厚生労働省が提唱する健康づくりの指標「健康日本21」によると、成人の野菜目標摂取量は「1日350g以上」が推奨されています。
これは、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するためにカリウム、食物繊維、抗酸化ビタミン(ビタミンA・C・Eなど)の適量摂取が期待される量です。
しかし、厚生労働省「国民健康・栄養調査」(令和5年)によると、20歳以上の野菜摂取量の平均値は256.0gで男女とも年々減少しています。
350gとなると100gぐらい不足していることになります。
【野菜350gってどのくらい?】
小鉢や小皿などの副菜は一皿約70gです。
例えば、ほうれん草のお浸しやきんぴらごぼう、切り干し大根の煮物など5皿分食べれば70g×5皿分=350gの野菜に相当します。
また、野菜炒めのような大皿に盛られた野菜料理は、1皿分で小皿2皿分として数えられます。
平均値(256.0g)から考えると、一日の食事に副菜を1~2皿程度増やすと不足分を補うことができます。
また、緑黄色野菜は120g、淡色野菜は230gを基準に意識して摂取するとよいでしょう。
【緑黄色野菜と淡色野菜】
野菜には色の濃い「緑黄色野菜」と色の薄い「淡色野菜」があります。
緑黄色野菜は、「原則として可食部100g当たりのカロテン(カロチン)含有量が600マイクログラム(μg)以上の野菜」と栄養指導の観点から厚生労働省により決められています。
ただ、βカロテン含量が600マイクログラム未満であっても、トマトやピーマンなど摂取量や摂取頻度の高い一部の野菜については緑黄色野菜に分類されています。
淡色野菜とは、緑黄色野菜に属さないキャベツや玉ねぎといった野菜のことです。
【野菜の栄養は?】
野菜にはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれています。
ビタミン(A・B・C・D・E・K・葉酸など)やミネラル(カルシウム・カリウム・鉄など)は、たんぱく質やエネルギーが体内で十分な機能を発揮するために必要な栄養素です。
体内でほとんど合成できないため、毎日の食事から摂る必要があります。
また、野菜をたくさん食べることで、脳卒中や心臓病、がんのリスクを低下させるという研究結果が出ています。
カリウムは余分なナトリウムを体外に排泄する手助けをして高血圧の予防に、ビタミンKはカルシウムの吸収を高めて骨や歯を丈夫にします。
食物繊維は、食後の血糖上昇を抑制し、血清コレステロールの増加を防いだり、腸内環境を整え便秘解消に役立ちます。
その他、野菜には近年注目されているフィトケミカル(ポリフェノール、カロテノイドなど)という機能成分も含まれています。
サプリメントに比べて複合的に、栄養素・非栄養素(野菜の微量で未知な成分)が摂れることが期待できるため、そういった観点で食事のときは特に野菜を積極的に摂取することが大切です。
いかがでしたか?
野菜に含まれるビタミンやミネラル・食物繊維などにはさまざまな効用があり、生命活動を維持するために多くの働きをしています。
これを機会に、野菜350g以上を目標にしてプラス一皿を食事に取り入れてみてください。
Text by くまこ/食育インストラクター