更新日:2022/05/09
私たちは日々の食事でエネルギーや栄養素を摂取し、生命を維持したり、身体活動を行っています。今回は、健康な骨をつくるのに不可欠な「ビタミンD」についてのお話です。
ビタミンDは、カルシウムの吸収や骨の成長を促進するほか、血中カルシウム濃度を調節する働きがあり、健康な骨を維持するために欠かせない栄養素です。日光を浴びると、私たちの体内でもある程度つくり出すことができます。しかし、高齢になるにつれ生成自体が難しくなるので、食事からの摂取がより重要になります。
ビタミンDは、以下の食品に多く含まれています。・魚介類・卵黄・きのこ類ビタミンDは脂溶性なので、脂質を含む動物性食品(魚介類や卵黄)は効率よく摂取できます。きのこ類は、炒め物や揚げ物にして油と一緒に摂ると吸収が高まります。
ビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収低下や骨代謝異常を引き起こし、骨が軟化して細く・脆くなる病気を発症する恐れがあります。この病気は、小児の場合は「くる病」、成人の場合は「骨軟化症」と呼ばれています。特に高齢者は加齢による吸収不良や、腎臓の活性化低下、骨粗しょう症などにつながるので注意が必要です。
近年、熱中症予防や、紫外線による肌へのダメージを防ぐため、過度なUV対策をする方が増えています。紫外線を長時間浴びると、炎症や皮膚がんの原因になるなど、様々な健康への影響があると言われています。しかし、「適度に紫外線を浴びる」という行動は、ビタミンDを生成するうえで大切です。高齢者のフレイル(虚弱)予防はもちろん、全年齢区分を通じて日常生活で可能な範囲内での適度な日光浴を心掛けるのに加え、日照時間を考慮することが重要です。ちなみに、食事での過剰摂取の心配はほとんどないとされています。
厚生労働省が定めている「日本人の食事摂取基準」は、日本人の1日に必要なエネルギーや栄養素量を示した基準です。食事摂取基準は、年齢と性別に応じて必要量が定まっています。ビタミンDは以下のようになっています。
※妊婦、授乳婦では耐容上限量の掲載がありませんが、 耐容上限量がないということではありません。通常時の耐容上限量を参考に、適度な摂取が大切です。
2020年版では、生活習慣病の予防を目的とした従来の摂取基準に加え、重症化も考慮した目標量の設定が検討された結果、18歳以上の男女ともに5.5μg/日から8.5μg/日に変更されました。これは何をどれ位食べたら満たせるのでしょうか?ビタミンD を多く含む食材を例に挙げると、以下のようになります。・紅鮭1切れ(100g)→33μg・まいわし1尾(100g)→12.8μgこれを見ると「意外と摂れてるかも…?」と思う方も多いはず!しかし、厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」によると、1歳以上の男女計5865人を調査したところ、1人1日あたりの摂取平均値が6.9μgであることから、日本人のビタミンD摂取不足が懸念されています。
皆さんも食事摂取基準をもとに、ご自分やご家族の必要量のビタミンDが摂れるよう、日々の食事や生活を工夫してみてくださいね♪
私たちは日々の食事でエネルギーや栄養素を摂取し、生命を維持したり、身体活動を行っています。
今回は、健康な骨をつくるのに不可欠な「ビタミンD」についてのお話です。
【ビタミンDってどんな栄養素?】
ビタミンDは、カルシウムの吸収や骨の成長を促進するほか、血中カルシウム濃度を調節する働きがあり、健康な骨を維持するために欠かせない栄養素です。
日光を浴びると、私たちの体内でもある程度つくり出すことができます。しかし、高齢になるにつれ生成自体が難しくなるので、食事からの摂取がより重要になります。
【どんな食べ物に多く含まれているの?】
ビタミンDは、以下の食品に多く含まれています。
・魚介類
・卵黄
・きのこ類
ビタミンDは脂溶性なので、脂質を含む動物性食品(魚介類や卵黄)は効率よく摂取できます。きのこ類は、炒め物や揚げ物にして油と一緒に摂ると吸収が高まります。
【ビタミンDが不足すると、体にどんな変化が起こるの?】
ビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収低下や骨代謝異常を引き起こし、骨が軟化して細く・脆くなる病気を発症する恐れがあります。
この病気は、小児の場合は「くる病」、成人の場合は「骨軟化症」と呼ばれています。
特に高齢者は加齢による吸収不良や、腎臓の活性化低下、骨粗しょう症などにつながるので注意が必要です。
【紫外線、適度に浴びていますか?】
近年、熱中症予防や、紫外線による肌へのダメージを防ぐため、過度なUV対策をする方が増えています。紫外線を長時間浴びると、炎症や皮膚がんの原因になるなど、様々な健康への影響があると言われています。
しかし、「適度に紫外線を浴びる」という行動は、ビタミンDを生成するうえで大切です。
高齢者のフレイル(虚弱)予防はもちろん、全年齢区分を通じて日常生活で可能な範囲内での適度な日光浴を心掛けるのに加え、日照時間を考慮することが重要です。
ちなみに、食事での過剰摂取の心配はほとんどないとされています。
【自分に必要な量のビタミンDを摂ろう!】
厚生労働省が定めている「日本人の食事摂取基準」は、日本人の1日に必要なエネルギーや栄養素量を示した基準です。
食事摂取基準は、年齢と性別に応じて必要量が定まっています。
ビタミンDは以下のようになっています。
※妊婦、授乳婦では耐容上限量の掲載がありませんが、 耐容上限量がないということではありません。通常時の耐容上限量を参考に、適度な摂取が大切です。
2020年版では、生活習慣病の予防を目的とした従来の摂取基準に加え、重症化も考慮した目標量の設定が検討された結果、18歳以上の男女ともに5.5μg/日から8.5μg/日に変更されました。
これは何をどれ位食べたら満たせるのでしょうか?
ビタミンD を多く含む食材を例に挙げると、以下のようになります。
・紅鮭1切れ(100g)→33μg
・まいわし1尾(100g)→12.8μg
これを見ると「意外と摂れてるかも…?」と思う方も多いはず!
しかし、厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」によると、1歳以上の男女計5865人を調査したところ、1人1日あたりの摂取平均値が6.9μgであることから、日本人のビタミンD摂取不足が懸念されています。
皆さんも食事摂取基準をもとに、ご自分やご家族の必要量のビタミンDが摂れるよう、日々の食事や生活を工夫してみてくださいね♪