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たべて元気♪「食だより」

健康づくり

食べてから後悔…食べ過ぎ対策とは?

更新日:2025/09/10

食べ物がいつでも身近にある現代は、食の誘惑がいたるところにあるものです。
きっぱりと自制できればよいのですが、ついつい食べ過ぎてあとからお腹が苦しい…!という経験をされた方もたくさんいらっしゃるでしょう。
今回はそんな食べ過ぎについてのお話です。

【食欲は生命維持の基本】

お腹がすくのはエネルギーが必要だと体が訴えているから
食欲は生命維持につながる本能的な欲求なので、無理に抑えようとするのは難しいものです。
過度のストレスがかかることで起きる心の問題や、疾患などで消化器官が不調の場合などで食欲の減退は見られますが、ごく健康な成人であれば、食欲があるのは自然なのです。
しかし、その一方で、食べ過ぎで胃もたれなどの不調を起こすことがあるのも事実です。
食事をして胃の中がいっぱいになると、レプチンというホルモンが分泌されます。
このホルモンの働きによって、「おなかがいっぱいになったから食べるのをやめよう」と感じるのです。
しかし、これは「もう食べたらダメ!」という強いシグナルではないので、意識の赴くままに好きなだけ食べていると、消化器の働きが追いつかなくなり、のちのち苦しい思いをすることになります。
自分の食べられる量について、意識しながら食べることが大切なのです。

【ゆっくり噛むのは食べ過ぎ防止の基本】

自分が今どれだけの量を食べられるのかは、その日の体調などによって異なるもので、自覚するのは難しいものです。
よく噛んで食べると脳の満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。
また、食べるのが早すぎるとレプチンの効果で「食べるのをやめよう」と感じるよりも前に、胃の中に食べ物がどんどん追加されていきます。
早食いは食べ過ぎの原因のなかでも、自分の意志で改善しやすく、やめたときのメリットが大きい習慣のひとつです。
また、睡眠不足も食べ過ぎの原因になると言われています。
起きている時間が増えると、それだけ活動するためにエネルギーが必要だと体が判断して、食事の量を増やそうとするからです。
ついつい食べ過ぎてしまうのがクセになっている方は、睡眠時間を十分に確保しておくことで、改善が期待できるかもしれません。

【それでも食べ過ぎてしまったら】

毎日の食事では気をつけていても、イベントや会食など、食べ過ぎになりやすいタイミングはあるものです。
食べ過ぎてしまったあとはどのようなことに気をつけたらよいのでしょう?
まず、食べ過ぎの状態では消化器官が荒れていることが多いので、翌日は消化のよいものを中心に、量を抑えて食べるのがおすすめです。
主食はやわらかく炊いた白米やうどんなどにして、主菜は豆腐や鶏むね肉など、脂肪の少ないものを選ぶとよいですね。
野菜類は消化に時間がかかるので、大根やキャベツなどをしっかり加熱してやわらかい状態にしたものがよいでしょう。
食事以外では、軽めのストレッチなど取り入れるのも効果的です。
体を動かすことで血行が促進され、消化器官にもエネルギーが回りやすくなります
食べてすぐは安静にした方がよいので、体を動かすのは食後しばらくして、体が落ち着いたタイミングで行ってください。

食べ過ぎのときはとても苦しいので「もう暴食なんかしない!」とかたく誓うものですが、それでも日常生活を送っているなかで、腹八文目で納まらずに食べてしまうことはあるものです。
ゆっくりよく噛んで食べたり、睡眠や軽い運動習慣などで体調を整えておくなどして、食べ過ぎないための習慣を身につけるようにしましょう!

Text by はむこ/食育インストラクター