更新日:2023/04/19
皆さんは、食育ピクトグラムをご存じですか?食育ピクトグラムとは、食育の12の取組を子どもから大人まで誰にでもわかりやすく発信するため、表現を単純化した絵文字であるピクトグラムを作成し、多くの人に使用してもらうことを目的としたものです。
※出典:農林水産省WEBサイト「食育ピクトグラム及び食育マークのご案内」
今回は「3.バランスよく食べよう」についてご紹介します。
私たちが生きていくために必要な栄養素、たんぱく質・脂質・糖質(炭水化物)・ビタミン・ミネラルを五大栄養素といいます。これらは、からだをつくり、エネルギーを生み出し、からだの調子を整えるという3つの働きを担っています。五大栄養素のうち、からだをつくり、エネルギー源となる「たんぱく質・脂質・糖質」を「エネルギー産生栄養素(三大栄養素)」と言います。からだの調子を整える「ビタミン、ミネラル」は、エネルギー源にはなりませんが、生命活動を維持する上で必要不可欠な栄養素です。五大栄養素は体内で代謝されてからだを維持しますが、どれかが補いきれなくなるほど不足すると、からだのバランスが崩れてしまいます。そのため、これらの栄養素が体内でしっかり働けるようにバランスよく摂ることが大切なのです。
①たんぱく質血液、筋肉、臓器、髪、皮膚など人間のからだの構成材料となります。多く含まれる食品:肉類、魚介類、大豆・大豆製品、卵など
②脂質からだを動かす上でのエネルギー源となり、細胞膜や血液、ホルモンなどの材料にもなります。多く含まれる食品:油脂類、肉の脂身、魚の油など
③糖質からだの構成要素や脳・神経系のエネルギー源となり、体温維持の働きもあります。多く含まれる食品:ご飯、パン、麺類、芋類、バナナなど
④ビタミンたんぱく質・脂質・糖質が体内でスムーズに働けるようにサポートし、生命維持に欠かせません。多く含まれる食品:野菜、果物、納豆、豚肉、きのこ類など
⑤ミネラルからだの維持や調整に不可欠で、骨格形成、体液の浸透圧や体温の調整、酵素やホルモンの成分、神経の伝達にも関わっています。多く含まれる食品:海藻類、牛乳・乳製品、ちりめんじゃこ、納豆、きのこ類など
では、これらの栄養素をどのようにバランスよく食事にとり入れたらよいのでしょうか?そこで参考にしたいのが「食事バランスガイド」です。
1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかを、コマをイメージしたイラストでわかりやすく示したものです。5つの料理グループ(主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物)をバランスよく食べて運動をするとコマは安定して回りますが、食事のバランスが悪いとコマは倒れてしまいます。
※「食事バランスガイド」は健康な方の健康づくりを目的に作られたものです。糖尿病、高血圧などで医師や管理栄養士から食事指導を受けている方は、その指導に従ってください。
なお、5つの料理グループ(主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物)は、五大栄養素とほぼ矛盾なく対応しているため、食事バランスガイドに従って食べれば栄養素もバランスよく摂ることができます。
料理グループごとに「1つ」「2つ」のように「つ(SV=サービング)」と、料理を数えましょう。
<主食>ごはん、パン、麺、パスタおにぎり1個、ごはん1杯(小盛り)、食パン1枚→1つごはん1.5杯(普通盛り)→1.5つうどん1杯、もりそば1杯、ラーメン1杯、パスタ1人前→2つ
<副菜>野菜、きのこ、海藻料理小皿や小鉢に入った野菜料理1皿分(野菜サラダ、ほうれん草のお浸し、具だくさん味噌汁など)→1つ中皿や中鉢に入ったもの(野菜の煮物、野菜炒めなど)→2つ
<主菜>肉、魚、卵、大豆料理卵1個の料理、納豆1パック、豆腐1/3丁→1つ肉料理1人前(ハンバーグステーキ、豚肉の生姜焼きなど)→3つ魚料理1人前(焼き魚1尾、刺身など)→2つ
<牛乳・乳製品>ヨーグルト(1パック)、プロセスチーズ(1枚)→1つ牛乳ビン(200ml)→2つ
<果物>みかん1個、もも1個、りんご1/2個→1つ
数え方がわからない料理は、農林水産省のホームページの実践食育ナビ「SV早見表」に詳しく記載されているのでチェックしてみてください。
食事の適量(どれだけ食べたらよいか)は、性別、年齢、身体活動量によって異なります。
出典:農林水産省H.P.「食事バランスガイド早わかり」
コマのイラストは2200kcal±200kcal(基本形:身体活動量が「低い」成人男性、身体活動量が「ふつう以上」の成人女性が1日に食べる量の目安)を想定した料理例が表現されています。まずは、自分の適切な食事の量を把握してみてください。
いかがでしたか?普段の食事バランスと比べて何が足りないか、多すぎるのかを知ることはできたでしょうか?忙しい毎日で、毎食バランスよくとるのは難しいかもしれませんが、「主食」「副菜」「主菜」を意識するとバランスが整いやすくなります。ぜひ、これを機会に1日の食事バランスを振り返るためのツールとして、日常生活に取り入れてみてください。
Text byくまこ/食育インストラクター
皆さんは、食育ピクトグラムをご存じですか?
食育ピクトグラムとは、食育の12の取組を子どもから大人まで誰にでもわかりやすく発信するため、表現を単純化した絵文字であるピクトグラムを作成し、多くの人に使用してもらうことを目的としたものです。
※出典:農林水産省WEBサイト「食育ピクトグラム及び食育マークのご案内」
今回は「3.バランスよく食べよう」についてご紹介します。
【栄養バランスが大切な理由】
私たちが生きていくために必要な栄養素、たんぱく質・脂質・糖質(炭水化物)・ビタミン・ミネラルを五大栄養素といいます。
これらは、からだをつくり、エネルギーを生み出し、からだの調子を整えるという3つの働きを担っています。
五大栄養素のうち、からだをつくり、エネルギー源となる「たんぱく質・脂質・糖質」を「エネルギー産生栄養素(三大栄養素)」と言います。
からだの調子を整える「ビタミン、ミネラル」は、エネルギー源にはなりませんが、生命活動を維持する上で必要不可欠な栄養素です。
五大栄養素は体内で代謝されてからだを維持しますが、どれかが補いきれなくなるほど不足すると、からだのバランスが崩れてしまいます。
そのため、これらの栄養素が体内でしっかり働けるようにバランスよく摂ることが大切なのです。
【五大栄養素を詳しくみてみよう】
①たんぱく質
血液、筋肉、臓器、髪、皮膚など人間のからだの構成材料となります。
多く含まれる食品:肉類、魚介類、大豆・大豆製品、卵など
②脂質
からだを動かす上でのエネルギー源となり、細胞膜や血液、ホルモンなどの材料にもなります。
多く含まれる食品:油脂類、肉の脂身、魚の油など
③糖質
からだの構成要素や脳・神経系のエネルギー源となり、体温維持の働きもあります。
多く含まれる食品:ご飯、パン、麺類、芋類、バナナなど
④ビタミン
たんぱく質・脂質・糖質が体内でスムーズに働けるようにサポートし、生命維持に欠かせません。
多く含まれる食品:野菜、果物、納豆、豚肉、きのこ類など
⑤ミネラル
からだの維持や調整に不可欠で、骨格形成、体液の浸透圧や体温の調整、酵素やホルモンの成分、神経の伝達にも関わっています。
多く含まれる食品:海藻類、牛乳・乳製品、ちりめんじゃこ、納豆、きのこ類など
では、これらの栄養素をどのようにバランスよく食事にとり入れたらよいのでしょうか?
そこで参考にしたいのが「食事バランスガイド」です。
【食事バランスガイドとは?】
1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかを、コマをイメージしたイラストでわかりやすく示したものです。
5つの料理グループ(主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物)をバランスよく食べて運動をするとコマは安定して回りますが、食事のバランスが悪いとコマは倒れてしまいます。
※「食事バランスガイド」は健康な方の健康づくりを目的に作られたものです。糖尿病、高血圧などで医師や管理栄養士から食事指導を受けている方は、その指導に従ってください。
なお、5つの料理グループ(主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物)は、五大栄養素とほぼ矛盾なく対応しているため、食事バランスガイドに従って食べれば栄養素もバランスよく摂ることができます。
【どのように数えればよいの?】
料理グループごとに「1つ」「2つ」のように「つ(SV=サービング)」と、料理を数えましょう。
<主食>ごはん、パン、麺、パスタ
おにぎり1個、ごはん1杯(小盛り)、食パン1枚→1つ
ごはん1.5杯(普通盛り)→1.5つ
うどん1杯、もりそば1杯、ラーメン1杯、パスタ1人前→2つ
<副菜>野菜、きのこ、海藻料理
小皿や小鉢に入った野菜料理1皿分(野菜サラダ、ほうれん草のお浸し、具だくさん味噌汁など)→1つ
中皿や中鉢に入ったもの(野菜の煮物、野菜炒めなど)→2つ
<主菜>肉、魚、卵、大豆料理
卵1個の料理、納豆1パック、豆腐1/3丁→1つ
肉料理1人前(ハンバーグステーキ、豚肉の生姜焼きなど)→3つ
魚料理1人前(焼き魚1尾、刺身など)→2つ
<牛乳・乳製品>
ヨーグルト(1パック)、プロセスチーズ(1枚)→1つ
牛乳ビン(200ml)→2つ
<果物>
みかん1個、もも1個、りんご1/2個→1つ
数え方がわからない料理は、農林水産省のホームページの実践食育ナビ「SV早見表」に詳しく記載されているのでチェックしてみてください。
【食事バランスガイドの適量と料理区分】
食事の適量(どれだけ食べたらよいか)は、性別、年齢、身体活動量によって異なります。
出典:農林水産省H.P.「食事バランスガイド早わかり」
コマのイラストは2200kcal±200kcal(基本形:身体活動量が「低い」成人男性、身体活動量が「ふつう以上」の成人女性が1日に食べる量の目安)を想定した料理例が表現されています。
まずは、自分の適切な食事の量を把握してみてください。
いかがでしたか?
普段の食事バランスと比べて何が足りないか、多すぎるのかを知ることはできたでしょうか?
忙しい毎日で、毎食バランスよくとるのは難しいかもしれませんが、「主食」「副菜」「主菜」を意識するとバランスが整いやすくなります。
ぜひ、これを機会に1日の食事バランスを振り返るためのツールとして、日常生活に取り入れてみてください。
Text byくまこ/食育インストラクター