image
image
image
image

たべて元気♪「食だより」

食材・料理

11月11日は「チーズの日」

更新日:2023/11/10

チーズは人類が作った最も古い食品と言われるほど、昔からある乳製品です。
原料や菌の種類、作り方などもさまざまで、世界中に1000種類以上あると言われています。
11月11日は「チーズの日」。
チーズについてもっと知りましょう。

【なぜ、11月11日が「チーズの日」になったの?】

今から1000年以上も前、飛鳥時代に書かれた「右官史記」という文献に記された一文が由来していると言われています。
そこには「文武天皇4年(西暦700年)10月、天武天皇が使いをつかわし、「蘇(そ)」をつくらしむ」という記述があり、天武天皇が「蘇」と呼ばれる古代の日本で作られていたチーズのような食べ物を作るよう、全国に発したとされています。
当時の10月は現在の11月にあたり、覚えやすいことから1992年にチーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会が11月11日を「チーズの日」に制定しました。

【「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」の違いは?】

世界中に数多くあるチーズですが、大きく「ナチュラルチーズ」、「プロセスチーズ」の2つに分けられます。
ナチュラルチーズは、「乳を乳酸菌や凝乳酵素(レンネット)の働きで豆腐のようにかため、水分を減らしたもの」で、多くのものが発酵熟成して作られています。
プロセスチーズは、「ナチュラルチーズを加熱して発酵を止め、味を調えてかためたもの」です。
発酵熟成が止まることにより、ナチュラルチーズに比べて風味が一定で、賞味期限も長くなるといった利点を持っています。
また、いろいろな形に成形しやすく、ブロックタイプのほか、スライスやキャンディー、シュレットタイプなどがあります。

【ナチュラルチーズの分類】

ナチュラルチーズの分類方法は1つではなく、作り方などによって大きく6つに分けることが出来ます。

■フレッシュタイプ
その名の通り、熟成させずに作りたての風味を楽しむチーズで、「非熟成タイプ」とも言われます。
カッテージ、マスカルポーネ、モッツァレラ、クリームチーズなどがあります。

■白カビタイプ
表面に白カビを植えつけ(もしくは自然繁殖させ)、乳酸菌とともに熟成させるチーズです。
カマンベール、ブリーなどがあります。

■青カビタイプ
内部に青カビを植えつけて乳酸菌とともに熟成させるチーズで、「ブルーチーズ」とも呼ばれています。
ゴルゴンゾーラ、ロックフォール、スティルトンなどがあります。

■ウォッシュタイプ
表面を塩水や地酒で何回も洗いながらリネンス菌などを増殖させ、熟成させるチーズで、リネンス菌特有の風味が特徴です。
エポワス、タレッジョなどがあります。

■セミハード/ハードタイプ
乳を凝乳酵素(レンネット)でかためたあと、圧縮して水分を取り除き、乳酸菌の力でゆっくり熟成させる硬質チーズです。
セミハードは1~6カ月程度、ハードは1~3年と、ほかのチーズと比べ長期間熟成して作られます。
セミハードはゴーダ、サムソー、マリボーなど、ハードはパルミジャーノ・レッジャーノ、チェダー、ラクレット、エメンタールなどがあります。

■シェーブルタイプ
「シェーブル」はフランス語で山羊を意味します。
このタイプは、山羊乳で作られたチーズで、山羊特有の風味が特徴です。

【チーズの保存方法】

チーズは空気に触れると劣化が早まるので、全体をラップでしっかりと包み、冷蔵庫で保存しましょう。
また、まわりのにおいを吸収しやすいので、密閉できる容器や袋に入れるのがおすすめです。
カマンベールなどの白カビタイプのチーズは、切り口から中身が出やすいです。
食べきらないときは、帯状にしたアルミホイルで切り口を抑え、全体をラップで包みましょう
ブルーチーズなどの青カビタイプのチーズは光を嫌うので、ラップで包んだあと、アルミホイルで全体を覆い、保存してください。
また、ほかのタイプに比べ離水しやすいので、水分が出ていたらペーパータオルで拭き取ってから包んでください。
チーズは冷凍してしまうと風味や食感が変わってしまうので、冷凍保存はおすすめできません。
食べきれる分だけ購入し、おいしいうちにいただきましょう。
フレッシュタイプのチーズ以外は、食べる20~30分前に冷蔵庫から出しておくと、本来の風味をより楽しむことができます

そのまま食べるだけでなく、料理やお菓子など、幅広く使えるチーズ。
最近ではスーパーなどでもいろいろな種類のチーズが置いてあり、手軽に楽しめるようになりました。
ぜひ、この機会にいろいろなチーズを味わってみてはいかがでしょうか。

Text by まち/食育インストラクター