更新日:2023/04/17
食物によるアレルギー疾患を持つ方は年々増加傾向にあり、それにともなってアレルゲン除去食なども注目を集めていますね。このシリーズでは、アレルゲン除去による栄養対策として、簡単に出来るレシピをご紹介します。今回は、乳製品以外からカルシウムを摂るためのレシピです。
食物アレルギーは、特定の食物を食べることによって免疫システムが過敏に反応する現象です。原因となるアレルゲンは食物に含まれるたんぱく質で、消化吸収されると、血中でIgE抗体(免疫グロブリンE)というたんぱく質が作られます。再び同じ食物が体内に入ると、IgE抗体が過敏に反応し、アレルギー症状として現れます。
起こりやすい症状としては、「皮膚症状」、「呼吸器症状」、「粘膜症状」、「消化器症状」が挙げられます。反応がとても強く出るとアナフィラキシーを起こし、アナフィラキシーショックなどの命に関わるショック症状を起こすことがあります。ほとんどは食べた直後~2時間くらいで発症しますが、摂取後6~8時間後や、1~2日経って症状が現れる場合もあります。また一見すると無関係に見える、頭痛や血圧低下・不整脈の症状が出ることもありますので、違和感を覚えたら、自己判断はせず、速やかに専門医に相談してください。特に年齢の低い子どもは自分の状態をうまく伝える事が出来ないので、初めて食べる食材のほか、体調を崩しているときの食事後などはいつも以上に気にかけてあげましょう。
それではレシピのご紹介です。
切り干し大根はカルシウムを多く含む食材のひとつです。乳製品を摂れない場合、不足しがちなカルシウム補給の食材として覚えておくとよいですね。今回は和風ではなく、洋風なサラダにしました。副菜としてぜひどうぞ。
<材料(作りやすい分量)> 調理時間:25分切り干し大根(乾燥)・・25gA酢・・小さじ1A塩・・少々A砂糖・・小さじ1/2Aサラダ油・・小さじ1/2キャベツ・・100gにんじん・・20gロースハム(乳製品不使用)・・4枚コーン缶詰・・30gBマヨネーズ・・大さじ3B塩・・小さじ1/4Bしょうゆ・・小さじ1/4B砂糖・・小さじ1B酢・・小さじ1粗挽き黒こしょう・・お好みで
<作り方>
1.切り干し大根はサッと洗い、たっぷりの湯で2~3分ゆでてザルに上げ、手で触れるくらいまで手早く冷まし、ペーパータオルでしっかりと水気をしぼって、合わせたAを絡める。
2.キャベツ・にんじんは千切りにし、湯に塩(湯に対して1%の塩)を加えたところ入れ、殺菌程度にサッとゆでてザルに上げ、手早く冷ます。
3.ハムは長さを半分にして5~6mm幅に切り、コーンは水気を切る。
4.ボウルにBを合わせ、再度余分な水気を切った(1)・(2)・(3)を入れてよく和え、仕上げにお好みで黒こしょうを加えて器に盛る。
今回は乳・乳製品にアレルギーをお持ちの方向けのレシピですが、作る際は、ご自分がお持ちのアレルギーに該当する食材が使われていないか確認し、ある場合は違う食材に置き換えたり、抜いて作ってください。
切り干し大根は、カルシウムのほか、貧血に効果的な鉄やお通じの改善に役立つ食物繊維が豊富です。一緒に入れたキャベツは胃や腸を保護するキャベジン(ビタミンU)を含みます。また風邪予防に効果的なビタミンC・血液凝固や骨を作る際に必要なビタミンKも見逃せません。キャベジンは脂溶性のビタミンなので、油分を含んだ味つけに、ビタミンCは熱に弱いので、今回のようにサッと加熱にするか、生食で摂るとよいでしょう。
いかがでしたか。近年はアレルギーに対する理解が深まり、アレルギーを持っていない人と一緒に楽しめるようなレシピもたくさん出ていますので、いろいろと試してみてくださいね。
Text byさゆり/食育インストラクター
食物によるアレルギー疾患を持つ方は年々増加傾向にあり、それにともなってアレルゲン除去食なども注目を集めていますね。
このシリーズでは、アレルゲン除去による栄養対策として、簡単に出来るレシピをご紹介します。
今回は、乳製品以外からカルシウムを摂るためのレシピです。
【食物アレルギーとは】
食物アレルギーは、特定の食物を食べることによって免疫システムが過敏に反応する現象です。
原因となるアレルゲンは食物に含まれるたんぱく質で、消化吸収されると、血中でIgE抗体(免疫グロブリンE)というたんぱく質が作られます。
再び同じ食物が体内に入ると、IgE抗体が過敏に反応し、アレルギー症状として現れます。
【食物アレルギーかなと思ったら】
起こりやすい症状としては、「皮膚症状」、「呼吸器症状」、「粘膜症状」、「消化器症状」が挙げられます。
反応がとても強く出るとアナフィラキシーを起こし、アナフィラキシーショックなどの命に関わるショック症状を起こすことがあります。
ほとんどは食べた直後~2時間くらいで発症しますが、摂取後6~8時間後や、1~2日経って症状が現れる場合もあります。
また一見すると無関係に見える、頭痛や血圧低下・不整脈の症状が出ることもありますので、違和感を覚えたら、自己判断はせず、速やかに専門医に相談してください。
特に年齢の低い子どもは自分の状態をうまく伝える事が出来ないので、初めて食べる食材のほか、体調を崩しているときの食事後などはいつも以上に気にかけてあげましょう。
それではレシピのご紹介です。
【切干大根のコールスローサラダ】
切り干し大根はカルシウムを多く含む食材のひとつです。
乳製品を摂れない場合、不足しがちなカルシウム補給の食材として覚えておくとよいですね。
今回は和風ではなく、洋風なサラダにしました。
副菜としてぜひどうぞ。
<材料(作りやすい分量)> 調理時間:25分
切り干し大根(乾燥)・・25g
A酢・・小さじ1
A塩・・少々
A砂糖・・小さじ1/2
Aサラダ油・・小さじ1/2
キャベツ・・100g
にんじん・・20g
ロースハム(乳製品不使用)・・4枚
コーン缶詰・・30g
Bマヨネーズ・・大さじ3
B塩・・小さじ1/4
Bしょうゆ・・小さじ1/4
B砂糖・・小さじ1
B酢・・小さじ1
粗挽き黒こしょう・・お好みで
<作り方>
1.切り干し大根はサッと洗い、たっぷりの湯で2~3分ゆでてザルに上げ、手で触れるくらいまで手早く冷まし、ペーパータオルでしっかりと水気をしぼって、合わせたAを絡める。
2.キャベツ・にんじんは千切りにし、湯に塩(湯に対して1%の塩)を加えたところ入れ、殺菌程度にサッとゆでてザルに上げ、手早く冷ます。
3.ハムは長さを半分にして5~6mm幅に切り、コーンは水気を切る。
4.ボウルにBを合わせ、再度余分な水気を切った(1)・(2)・(3)を入れてよく和え、仕上げにお好みで黒こしょうを加えて器に盛る。
今回は乳・乳製品にアレルギーをお持ちの方向けのレシピですが、作る際は、ご自分がお持ちのアレルギーに該当する食材が使われていないか確認し、ある場合は違う食材に置き換えたり、抜いて作ってください。
【栄養】
切り干し大根は、カルシウムのほか、貧血に効果的な鉄やお通じの改善に役立つ食物繊維が豊富です。
一緒に入れたキャベツは胃や腸を保護するキャベジン(ビタミンU)を含みます。
また風邪予防に効果的なビタミンC・血液凝固や骨を作る際に必要なビタミンKも見逃せません。
キャベジンは脂溶性のビタミンなので、油分を含んだ味つけに、ビタミンCは熱に弱いので、今回のようにサッと加熱にするか、生食で摂るとよいでしょう。
いかがでしたか。
近年はアレルギーに対する理解が深まり、アレルギーを持っていない人と一緒に楽しめるようなレシピもたくさん出ていますので、いろいろと試してみてくださいね。
Text byさゆり/食育インストラクター