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たべて元気♪「食だより」

健康づくり

症状が出る前に対策したい!高血圧の基礎知識編

更新日:2024/01/12

高血圧という言葉の認知度は高く、普段生活している中でよく耳にしますよね。
しかし、言葉は知っていても、実際に血圧が高いことで体にどんな悪影響があるのかご存じですか?
今回は身近だけれど意外と知らない、高血圧についてのお話です。

【高血圧はどういう状態なの?】

高血圧は放置していると深刻な生活習慣病を招きます。
運動中など一時的に血圧が上がるのは正常な反応です。
しかし、高血圧の場合はそれが安静時もずっと続いている状態。
血管へ負担がかかり、柔軟性が失われていくため、動脈硬化の原因になります。
動脈硬化になると脳梗塞や心臓肥大など、深刻な病気のリスクが高まります。

さらに、高血圧は腎臓にも負担をかけるので、長期化すると腎臓に障害が起こりやすいのです。
高血圧は万病のもと、といっても決して過言ではありません。
これらのことから、医師から高血圧を指摘されている場合は、健康上のイエローカードが出ている状態だといえるでしょう。
「まだ病気ではないなら大丈夫!」と思わず、予防に努めたいですね。

高血圧予防の第一歩は、定期的に血圧を測定することです。
高血圧は自覚症状がほとんど出ずに進行するため、体調の変化などから気づくことは稀だからです。
高血圧の判定では、最大血圧が140mmHg以上、最小血圧が90mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。
ただし、血圧は活動状況で大きく変動するので、この基準値は診察室で安静にして計測した場合に適応される値です。
家庭でセルフ測定をする場合は最大血圧が135mmHg以上・最小血圧は85mmHg以上で高血圧の判定になることも覚えておきたいポイントです。

【高血圧は中年以降、と思っていると…?】

高血圧と聞いてイメージすると、比較的中高年の男性がよく気にしている印象が根強いです。
実際、高血圧予防を啓蒙する広告などでは、どちらかと言えば男性を意識して書かれた内容のものが多いですよね。
しかし、高血圧は男性・中年期以降特有の病気ではなく、女性や若年層でもなる可能性が十分あります。
高血圧になる因子はいくつかあり、生活習慣に関わるものでは、食塩の摂取過多・運動不足・加齢・肥満・飲酒・喫煙・高ストレス…などが原因となります。
加齢や喫煙・飲酒は大人限定ですが、運動不足や塩分過多は老若男女に関係します。
特に、外食や中食の機会が多めの現代の食生活では、食べたいものを食べたい分だけ食べていると高塩分・高脂肪・高エネルギーになりやすく、女性や子どもであっても注意が必要です。
予防のために見直すべきなのは、日々の食事で何を食べているか?普段どれだけ体を動かしているか?などの部分です。
中食や外食の機会が多い現代の食事では、食塩やエネルギーは多めになりがちです。
さらに、デスクワークの時間が長い場合は運動不足も懸念され、肥満のリスクも増加します。
手間なく食事をすることが容易になった現代だからこそ、食べるものの内容を自分の活動に見合ったものにできるようにすることが大事なのですね。

加齢とともに高血圧になりやすくなるのは事実ですが、日々の生活習慣が大きな要因になることは忘れないようにしたいものです。

次回は実践編として、減塩に役立つ栄養素とレシピについてご紹介します!

Text by はむこ/食育インストラクター