更新日:2022/06/22
海洋国である日本は、世界でも珍しい魚食文化を有しています。そのため、SDGsの目標の一つ「14・海の豊かさを守ろう」に深く関わっています。今回は海洋環境と日本をめぐるお話です。
海の豊かさと一言で言っても、漠然としていてちょっとわかりにくく感じますよね。SDGsではこの項目について・海洋・沿岸生態系の保全と持続可能な利用を推進・海洋汚染の予防・海洋資源の持続可能な利用により、開発途上国の経済的利益を増大させることが目的だとしています。先進国の日本にとって、開発途上国の経済的利益の増大も重要なことではありますが、海洋資源の持続的な利用は、海産物の輸出入を行う以上、避けて通れない課題です。また、国内の輸出入で海産物を扱う業種に従事する人々の生活を守ることにもつながるので、「1.すべての人の貧困をなくそう」にも関わりある目的になります。
日本で海岸に漂着した海洋ごみの調査を行ったところ、個数・容積ベースではプラスチックごみが最も多かったそうです。海洋ごみは、海岸機能の低下、景観への悪影響、船舶航行の障害、漁業や観光への影響など、様々な問題を引き起こしている海洋汚染の原因の一つ。景観が悪くなるだけでも問題ですが、ごみだらけの海で泳いでいる魚を食べる…と思うと、なんだか嫌な気分になってしまいますよね。試算では、世界のプラスチックごみの漂着は年間800万トンにものぼり、すさまじい量のプラスチックが海に棄てられているのがわかります。それぞれのごみは自国で出した分だけではなく、海流に乗って漂着するごみも多いのです。これは海洋ごみ問題をめぐる議論を複雑にしている原因で、SDGs「14・海の豊かさを守ろう」は、国際的に解決に取り組むことが重要視されています。世界的にプラスチックの使用を制限・廃止する流れにあるのも、こうした問題が関わっているからなのですね。個人でできる取り組みとしては、ポイ捨てをしないといった基本的なマナーや、きちんとごみを分別して、ペットボトルはリサイクルに出すなどが大切です。もう一歩踏み込んだ内容では、海岸の清掃やプラスチック製品の使用を控えるなどが挙げられます。プラスチックは便利なので、私たちの生活に欠かせない存在になっていますが、例えば、自宅にいる時はペットボトル飲料ではなく自分でお茶を淹れて飲む。外出時はマイボトルを使うようにするなど、小さなことを始めるだけでも、プラスチックごみの削減に貢献できます。
SDGsでは便宜上、海の環境と陸の環境は分けて考えられています。しかし、陸と海は繋がっているので、どちらか片方だけを守ればよいわけではありません。山や森林が汚染されれば、そこに繋がる河川も汚れ、その水が海に流れて…という悪循環が発生してしまうからです。そのため、陸だけではなく、海の環境汚染も防ぐ目的で、森林破壊の停止や生態系の維持などが取り上げられています。また、河川へ捨てられたごみが海に流れて海洋ごみになることがあるので、河川をキレイに保つことが重要です。陸の環境の面でも、ごみの取り扱いはとても大きな問題なのですね。
環境に関する問題は自治体や国をあげて、さらには国際的に取り組んでいかなければ大きく進まないものです。個人でできることが少ないことに、もどかしさを感じるかもしれませんが、プラスチックごみの削減やリサイクルは私たちでもできることです。みんなでできることからはじめていきましょう!
海洋国である日本は、世界でも珍しい魚食文化を有しています。そのため、SDGsの目標の一つ「14・海の豊かさを守ろう」に深く関わっています。
今回は海洋環境と日本をめぐるお話です。
【具体的にどんな目標なのか?】
海の豊かさと一言で言っても、漠然としていてちょっとわかりにくく感じますよね。
SDGsではこの項目について
・海洋・沿岸生態系の保全と持続可能な利用を推進
・海洋汚染の予防
・海洋資源の持続可能な利用により、開発途上国の経済的利益を増大させる
ことが目的だとしています。
先進国の日本にとって、開発途上国の経済的利益の増大も重要なことではありますが、海洋資源の持続的な利用は、海産物の輸出入を行う以上、避けて通れない課題です。また、国内の輸出入で海産物を扱う業種に従事する人々の生活を守ることにもつながるので、「1.すべての人の貧困をなくそう」にも関わりある目的になります。
【海洋ごみと解決への取り組み】
日本で海岸に漂着した海洋ごみの調査を行ったところ、個数・容積ベースではプラスチックごみが最も多かったそうです。海洋ごみは、海岸機能の低下、景観への悪影響、船舶航行の障害、漁業や観光への影響など、様々な問題を引き起こしている海洋汚染の原因の一つ。景観が悪くなるだけでも問題ですが、ごみだらけの海で泳いでいる魚を食べる…と思うと、なんだか嫌な気分になってしまいますよね。
試算では、世界のプラスチックごみの漂着は年間800万トンにものぼり、すさまじい量のプラスチックが海に棄てられているのがわかります。それぞれのごみは自国で出した分だけではなく、海流に乗って漂着するごみも多いのです。これは海洋ごみ問題をめぐる議論を複雑にしている原因で、SDGs「14・海の豊かさを守ろう」は、国際的に解決に取り組むことが重要視されています。
世界的にプラスチックの使用を制限・廃止する流れにあるのも、こうした問題が関わっているからなのですね。
個人でできる取り組みとしては、ポイ捨てをしないといった基本的なマナーや、きちんとごみを分別して、ペットボトルはリサイクルに出すなどが大切です。
もう一歩踏み込んだ内容では、海岸の清掃やプラスチック製品の使用を控えるなどが挙げられます。プラスチックは便利なので、私たちの生活に欠かせない存在になっていますが、例えば、自宅にいる時はペットボトル飲料ではなく自分でお茶を淹れて飲む。外出時はマイボトルを使うようにするなど、小さなことを始めるだけでも、プラスチックごみの削減に貢献できます。
【海洋汚染・陸の汚染】
SDGsでは便宜上、海の環境と陸の環境は分けて考えられています。しかし、陸と海は繋がっているので、どちらか片方だけを守ればよいわけではありません。山や森林が汚染されれば、そこに繋がる河川も汚れ、その水が海に流れて…という悪循環が発生してしまうからです。
そのため、陸だけではなく、海の環境汚染も防ぐ目的で、森林破壊の停止や生態系の維持などが取り上げられています。また、河川へ捨てられたごみが海に流れて海洋ごみになることがあるので、河川をキレイに保つことが重要です。陸の環境の面でも、ごみの取り扱いはとても大きな問題なのですね。
環境に関する問題は自治体や国をあげて、さらには国際的に取り組んでいかなければ大きく進まないものです。個人でできることが少ないことに、もどかしさを感じるかもしれませんが、プラスチックごみの削減やリサイクルは私たちでもできることです。みんなでできることからはじめていきましょう!