更新日:2024/09/04
国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標、SDGs(持続可能な開発目標)には、気候変動や食に関する項目が数多くあります。今回は、気候変動が食にどのような影響を及ぼすのかを考えていきます!
気候変動は、地球の気候システムにおける長期的な変化です。今回は、「平均気温の上昇」と「異常気象」にスポットをあてました。
●平均気温の上昇による影響農作物の収穫量や品質低下、畜産や養殖業における疾病発生、漁獲量への影響が指摘されています。
●異常気象による影響世界的に見ると、降雨量の減少や干ばつの深刻化などが心配されています。日本国内においては近年、異常気象に伴う大規模な災害が多発しています。
私たちの身近なところで言うと、『食材の価格高騰』も気候変動による影響のひとつと言えます。
地球温暖化により気温が上がると、南極や北極の氷、高い山にある雪が溶け出し、海の水が増えます。やがて土地面積は少なくなり、国によっては全土が沈んでしまう恐れもあります。実際、南太平洋にあるキリバスやツバルなどの小さな島国では浸水が進んでおり、近い将来、『国全体が海に沈んでしまうかもしれない』と危惧されています。また、氷が溶けることで、南極や北極で暮らす動物の絶滅も危ぶまれます。ホッキョクグマはすでに住む場所もエサも少ない状況になっており、数が減っていると言われています。もちろん、海面の上昇が進んで陸地が減れば、森に生息する動物や植物の生活環境が失われ、生態系は大きく変化することが予想されます。
食料問題は規模が大きく、どこか他人事のように考えてしまいがちですが、未来の食を守るためには、今からでも自分たちにできることを少しずつ始めることが重要になります。では、実際には何をしたらよいのでしょうか…?
●食品ロスを減らす食料は生産から消費までの各過程で、地球温暖化を招く温室効果ガスを排出するほか、廃棄されると、その過程でさらに二酸化炭素やメタンを排出します。世界の食用農水産物のうち、約1/3(13億トン)は消費されることなく廃棄されています。食品ロスが発生する段階は先進国と途上国では異なりますが、先進国である日本では販売や消費段階での食品ロスの割合が高いため、必要以上の食品の供給を抑えることが求められます。私たちの食生活の中でも、余分に購入し過ぎない、できるだけ食材は使い切る、調理されたものはできる限り残さない、といったことに注意しましょう。
●地産地消を意識する地産地消は、輸送による温室効果ガスの排出を防ぐと同時に、輸入品への依存度を下げるため日本の食料安全保障にも有益です。また、環境に配慮していることを示す「有機JASマーク」をはじめとする『認証マーク』のついた商品を選ぶことも、環境負荷の低減に繋がります。
●プラントベースフードをとり入れてみるプラントベースとは、野菜や果物、ナッツや豆類などからできた植物性の食事を選択するスタイルのことを指します。そのため、プラントベースフードは肉や魚、乳製品や卵といった動物性食品は一切含んでいません。動物性食品の中でも身近なお肉は、実は生産にとても多くのコストや負荷がかかります。特に問題視されているのが、自然環境にかかる負荷です。一例として挙げられるのが、牛が排出するメタンガスや、飼育にかかる水資源、エネルギーなどの問題です。一方、プラントベースは植物性由来なので、環境負荷は軽いのが特徴です。つまり、プラントベースフードを選択することは、環境に優しい選択をしているとも言えます。
いかがでしたか?私たちが食べている食料の生産は、気候変動によって最も被害を受ける恐れがあります。皆さんも、まずは食生活を見直すことから始めてみませんか?
Text by ろい/食育インストラクター
国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標、SDGs(持続可能な開発目標)には、気候変動や食に関する項目が数多くあります。
今回は、気候変動が食にどのような影響を及ぼすのかを考えていきます!
【気候変動って?】
気候変動は、地球の気候システムにおける長期的な変化です。
今回は、「平均気温の上昇」と「異常気象」にスポットをあてました。
●平均気温の上昇による影響
農作物の収穫量や品質低下、畜産や養殖業における疾病発生、漁獲量への影響が指摘されています。
●異常気象による影響
世界的に見ると、降雨量の減少や干ばつの深刻化などが心配されています。
日本国内においては近年、異常気象に伴う大規模な災害が多発しています。
私たちの身近なところで言うと、『食材の価格高騰』も気候変動による影響のひとつと言えます。
【地球温暖化で島が無くなる!?】
地球温暖化により気温が上がると、南極や北極の氷、高い山にある雪が溶け出し、海の水が増えます。
やがて土地面積は少なくなり、国によっては全土が沈んでしまう恐れもあります。
実際、南太平洋にあるキリバスやツバルなどの小さな島国では浸水が進んでおり、近い将来、『国全体が海に沈んでしまうかもしれない』と危惧されています。
また、氷が溶けることで、南極や北極で暮らす動物の絶滅も危ぶまれます。
ホッキョクグマはすでに住む場所もエサも少ない状況になっており、数が減っていると言われています。
もちろん、海面の上昇が進んで陸地が減れば、森に生息する動物や植物の生活環境が失われ、生態系は大きく変化することが予想されます。
【私たちができることってなんだろう?】
食料問題は規模が大きく、どこか他人事のように考えてしまいがちですが、未来の食を守るためには、今からでも自分たちにできることを少しずつ始めることが重要になります。
では、実際には何をしたらよいのでしょうか…?
●食品ロスを減らす
食料は生産から消費までの各過程で、地球温暖化を招く温室効果ガスを排出するほか、廃棄されると、その過程でさらに二酸化炭素やメタンを排出します。
世界の食用農水産物のうち、約1/3(13億トン)は消費されることなく廃棄されています。
食品ロスが発生する段階は先進国と途上国では異なりますが、先進国である日本では販売や消費段階での食品ロスの割合が高いため、必要以上の食品の供給を抑えることが求められます。
私たちの食生活の中でも、余分に購入し過ぎない、できるだけ食材は使い切る、調理されたものはできる限り残さない、といったことに注意しましょう。
●地産地消を意識する
地産地消は、輸送による温室効果ガスの排出を防ぐと同時に、輸入品への依存度を下げるため日本の食料安全保障にも有益です。
また、環境に配慮していることを示す「有機JASマーク」をはじめとする『認証マーク』のついた商品を選ぶことも、環境負荷の低減に繋がります。
●プラントベースフードをとり入れてみる
プラントベースとは、野菜や果物、ナッツや豆類などからできた植物性の食事を選択するスタイルのことを指します。
そのため、プラントベースフードは肉や魚、乳製品や卵といった動物性食品は一切含んでいません。
動物性食品の中でも身近なお肉は、実は生産にとても多くのコストや負荷がかかります。
特に問題視されているのが、自然環境にかかる負荷です。
一例として挙げられるのが、牛が排出するメタンガスや、飼育にかかる水資源、エネルギーなどの問題です。
一方、プラントベースは植物性由来なので、環境負荷は軽いのが特徴です。
つまり、プラントベースフードを選択することは、環境に優しい選択をしているとも言えます。
いかがでしたか?
私たちが食べている食料の生産は、気候変動によって最も被害を受ける恐れがあります。
皆さんも、まずは食生活を見直すことから始めてみませんか?
Text by ろい/食育インストラクター