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たべて元気♪「食だより」

食材・料理

苦味は軽減できる!おいしくゴーヤを食べよう

更新日:2025/08/22

ゴツゴツとした見た目で、独特の苦みがあるゴーヤ。
沖縄県の代表的な野菜として知られており、夏になるとスーパーなどでよく見かけるようになります。
今回はそんなゴーヤにスポットをあてていきたいと思います。

【ゴーヤは海外から】

ゴーヤと聞くと沖縄県というイメージがあるので、沖縄県が原産地だと思う方も多いのでは?
実は、熱帯アジアが原産地なんです。
日本には江戸時代初期に中国から伝わったといわれています。
当初は沖縄県や九州南部でのみ食べられていましたが、1990年代に全国に普及し始めました。

【ゴーヤの苦味は減らせる!?】

ゴーヤの苦味が苦手という方も多いですよね。
ゴーヤの苦味は、「モモルデシン」という苦味成分が原因です。
モモルデシンは水に溶けやすい性質を持っているため、下処理の段階で、水にさらしたり、塩もみをして水分を抜いたりすることで、苦味成分を減らすことができます。
また、下処理だけではなく調理の仕方によっても、ゴーヤの苦味を和らげることができます。
炒めたり、天ぷらにしたりと油と合わせることで苦味を感じにくくなります
うま味のあるものと合わせることで味がまろやかになるので、かつお節などの食材と合わせるのもおすすめです。

【ゴーヤの選び方】

新鮮なゴーヤは、ハリがありイボがしっかりしているもので、全体が濃い緑色をしています。
でも、濃い緑色は苦味が強い傾向にあるといわれています。
苦味が苦手な方は薄い緑色のものを選びましょう。
また、イボが大きなゴーヤはよく熟していて、その分苦味も少ないのが特徴です。
火を通して食べる場合は、それほど気にならなくなるのでイボの小さいものを、生食する場合はイボの大きなものにするなど、使い分けるのがおすすめです。

【夏に摂りたいゴーヤの栄養】

●ビタミンC
ゴーヤにはビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCには、紫外線やストレスで受けたお肌のダメージを回復させる効果や疲労回復・コラーゲンの生成に働き美肌へと導くことが期待できます。
夏に日焼けをして荒れた肌にも効果的です。
本来ビタミンCは熱に弱く壊れやすいですが、ゴーヤに含まれているビタミンCは熱に強い特徴があります。
また、たんぱく質と一緒に摂ると吸収率がアップするため、ゴーヤチャンプルーなどの炒め料理でもしっかり栄養を摂取できます。

●カリウム
ゴーヤはビタミンCのほかにカリウムが豊富に含まれています。
カリウムには体内の余分な塩分や水分を体外に排出する働きがあり、むくみ解消・高血圧の予防効果があります。

●モモルデシン
モモルデシンは胃酸の分泌を促進し、胃腸を刺激して、食欲をアップさせてくれる効果があります。
そのため、食欲の落ちやすい夏にぴったりの食材です。
また、疲労回復や夏バテ防止効果も期待できます。

【ゴーヤで暑い日差しをカット】

皆さんは学生のころ、ゴーヤで緑のカーテンを作ったことはありませんか?
ゴーヤは、巻きひげによってほかのものによくつかまり、上に伸びていく特徴があります。
窓の外にネットを張ってゴーヤを育てると、緑化で夏の強い直射日光をカットし、室内や地面の温度上昇を抑える効果があります。
年々暑くなっている夏にこそ、おすすめです。

ゴーヤは苦味が特徴的な野菜なので、苦手な方も多いと思います。
しかし、夏の私たちの健康を守るのに役立つ栄養素が満点で、環境にも優しい野菜です。
この夏はぜひ食卓に登場させてみて下さい。

Text by あお/食育インストラクター