更新日:2025/11/19
寒い時期になると、手の指が赤くなったり、腫れてヒリヒリと痛くなったことはありませんか?実はそれ、「しもやけ」かもしれません。今回は、冬のお悩み「しもやけ」の原因や予防法をご紹介します。
しもやけは、医学的には「凍瘡(とうそう)」と呼ばれます。1日の気温の差が10度以上になる晩秋から冬のはじめ、冬の終わりから春先にかけてなど、寒暖差の大きい季節に多くみられます。私たちの体は、皮膚が冷たい外気にさらされると血管が収縮し、反対に暖かくなると血管が拡張されます。この血管の収縮と拡張の繰り返しが血液循環に障害を起こし、しもやけを招きます。きつい靴を履くなど、血行の障害が重なったり、水仕事のあとなどで皮膚が濡れたままだと水分が蒸発するときに皮膚の温度が下がるため、さらに発症しやすくなります。
しもやけは、大きく2種類に分けられます。それがこちら!
■多形紅斑(たけいこうはん)型
■樽柿(たるがき)型
一般的にしもやけは、手足や耳たぶ、頬、鼻など、冷たい風にさらされる場所に起こります。特に手足などの末梢の血管は、血行が悪くなりやすいため、しもやけが起こりやすいとされています。どちらも悪化すると水ぶくれができ、かき壊しやすいので適切な処置が必要です。
●しもやけになりやすい部分を保温していない体の中でしもやけになりやすい部位を、手袋や耳あてなどの防寒アイテムで覆って露出を防ぎ、しっかり防寒・保温をすることが大切です。
●血行が悪くなっている寒さで血行が悪くなっているのをそのまま放置すると、しもやけは進行する一方です。
●汗をかいたままにしている体を温めると衣類の中で汗をかき、蒸れることがあります。汗の役目は蒸発して体を冷やすことなので、冬でも汗が蒸発すれば皮膚の表面温度は下がります。そして、体が冷えて血行が悪くなり、しもやけの発症や発症後に治りにくい原因となるのです。これは、衣類が雨や雪で濡れてしまったときも同様です。
●しもやけになった部分の皮膚のケアをしていないしもやけになった皮膚に適切なケアをせず放置すると、しもやけの症状は改善しにくいです。しもやけは血行障害が起きているだけではなく、炎症が起きてかゆみや腫れ、さらには水ぶくれやただれができる場合もあります。症状を悪化させない、そして改善するためには、炎症を抑えて血行を促進するタイプのクリームを塗るなどのセルフケアが必要です。
ここまで保温や血行促進の重要性をお話してきましたが、それにうってつけの野菜があります。それが、「しょうが」!しょうがの辛味成分であるジンゲロンとショウガオールには、発汗作用や血行促進などの効果があります。今回は、しょうがのほかにどんな栄養素や食品が、しもやけに効果的なのかを見ていきたいと思います!
●ビタミンC血液の主要材料となる鉄分の吸収促進や毛細血管の機能保持に役立ちます。(多く含まれている食材:ピーマン類、ブロッコリー、カリフラワー、柿など)
●ビタミンE血管を広げて血液の循環、ホルモン分泌を調整する働きがあります。(多く含まれている食材:うなぎ、アーモンド、ピーナッツ、モロヘイヤなど)
●ポリフェノール活性酸素を取り除き、血液の循環を改善します。なかでも、ヘスペリジンという成分は、末端血管を強化させる働きがあるので末端の冷えの改善に効果的です。(多く含まれている食材:みかんやレモンなどの柑橘類、さくらんぼなど)
皆さんはいくつご存知でしたか?しもやけは日々の生活での工夫や注意で予防ができ、治療も初期なら市販薬でセルフケアすることが可能です。ただし、痛みやかゆみ、腫れが酷かったり、季節を問わず症状が出ていて繰り返しているという場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
Text by ろい/食育インストラクター
寒い時期になると、手の指が赤くなったり、腫れてヒリヒリと痛くなったことはありませんか?
実はそれ、「しもやけ」かもしれません。
今回は、冬のお悩み「しもやけ」の原因や予防法をご紹介します。
【「しもやけ」ってなに?】
しもやけは、医学的には「凍瘡(とうそう)」と呼ばれます。
1日の気温の差が10度以上になる晩秋から冬のはじめ、冬の終わりから春先にかけてなど、寒暖差の大きい季節に多くみられます。
私たちの体は、皮膚が冷たい外気にさらされると血管が収縮し、反対に暖かくなると血管が拡張されます。
この血管の収縮と拡張の繰り返しが血液循環に障害を起こし、しもやけを招きます。
きつい靴を履くなど、血行の障害が重なったり、水仕事のあとなどで皮膚が濡れたままだと水分が蒸発するときに皮膚の温度が下がるため、さらに発症しやすくなります。
【しもやけの種類と起こしやすい場所】
しもやけは、大きく2種類に分けられます。
それがこちら!
■多形紅斑(たけいこうはん)型
■樽柿(たるがき)型
一般的にしもやけは、手足や耳たぶ、頬、鼻など、冷たい風にさらされる場所に起こります。
特に手足などの末梢の血管は、血行が悪くなりやすいため、しもやけが起こりやすいとされています。
どちらも悪化すると水ぶくれができ、かき壊しやすいので適切な処置が必要です。
【ついついやってしまいがち?しもやけを治りにくくするNG行動】
●しもやけになりやすい部分を保温していない
体の中でしもやけになりやすい部位を、手袋や耳あてなどの防寒アイテムで覆って露出を防ぎ、しっかり防寒・保温をすることが大切です。
●血行が悪くなっている
寒さで血行が悪くなっているのをそのまま放置すると、しもやけは進行する一方です。
●汗をかいたままにしている
体を温めると衣類の中で汗をかき、蒸れることがあります。
汗の役目は蒸発して体を冷やすことなので、冬でも汗が蒸発すれば皮膚の表面温度は下がります。
そして、体が冷えて血行が悪くなり、しもやけの発症や発症後に治りにくい原因となるのです。
これは、衣類が雨や雪で濡れてしまったときも同様です。
●しもやけになった部分の皮膚のケアをしていない
しもやけになった皮膚に適切なケアをせず放置すると、しもやけの症状は改善しにくいです。
しもやけは血行障害が起きているだけではなく、炎症が起きてかゆみや腫れ、さらには水ぶくれやただれができる場合もあります。
症状を悪化させない、そして改善するためには、炎症を抑えて血行を促進するタイプのクリームを塗るなどのセルフケアが必要です。
【食事からもケアできる!しもやけ対策】
ここまで保温や血行促進の重要性をお話してきましたが、それにうってつけの野菜があります。
それが、「しょうが」!
しょうがの辛味成分であるジンゲロンとショウガオールには、発汗作用や血行促進などの効果があります。
今回は、しょうがのほかにどんな栄養素や食品が、しもやけに効果的なのかを見ていきたいと思います!
●ビタミンC
血液の主要材料となる鉄分の吸収促進や毛細血管の機能保持に役立ちます。
(多く含まれている食材:ピーマン類、ブロッコリー、カリフラワー、柿など)
●ビタミンE
血管を広げて血液の循環、ホルモン分泌を調整する働きがあります。
(多く含まれている食材:うなぎ、アーモンド、ピーナッツ、モロヘイヤなど)
●ポリフェノール
活性酸素を取り除き、血液の循環を改善します。
なかでも、ヘスペリジンという成分は、末端血管を強化させる働きがあるので末端の冷えの改善に効果的です。
(多く含まれている食材:みかんやレモンなどの柑橘類、さくらんぼなど)
皆さんはいくつご存知でしたか?
しもやけは日々の生活での工夫や注意で予防ができ、治療も初期なら市販薬でセルフケアすることが可能です。
ただし、痛みやかゆみ、腫れが酷かったり、季節を問わず症状が出ていて繰り返しているという場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
Text by ろい/食育インストラクター