更新日:2026/01/09
1月11日は「鏡開き」です。新年の行事のひとつですが、どんなことをするのかご存知ですか?また、そのときに欠かせない「鏡餅」についてのお話です。
鏡開きとは、正月の間に年神様の依り代であった「鏡餅」をおろし、無病息災を願って食べる行事です。年神様は新たな年に福徳をもたらしてくれる神様です。その依り代である鏡餅をいただくことで、恩恵を体内に取り込み、一年を幸せに過ごす力を授かります。鏡開きのルーツは、武家社会で行われていた「具足祝」とされています。具足祝とは、正月に鎧や兜の前に供えた「具足餅」を割って食べた行事です。この行事が1月20日に行われていたことから、鏡開きも江戸初期は1月20日に行われていましたが、三代将軍、徳川家光の月命日と重なったため、1月11日になりました。松の内の間は年神様がいらっしゃる期間なので、松の内が明ける前に鏡餅を食べてはいけません。そのため、関西を中心とした1月15日を松の内とする地域では、1月15日か20日に鏡開きをすることが多いようです。
鏡餅は、大小の丸い餅を2段重ねにした、年神様へのお供え物です。三方(三宝)と呼ばれる台に奉書紙や半紙を敷き、紙垂(しで)、裏白(またはゆずり葉)を置いて鏡餅を重ねます。その前に昆布を下げ、餅の上に橙を置くのが一般的です。
飾るものには以下の意味があります。
■丸餅2段の丸餅は「太陽」と「月」を表し、「福が重なる」、「円満に年を重ねる」という意味があります。
■紙垂雷や稲妻に似ているギザギザした白い紙のことです。穢れのない白い半紙で折られることから、神様をお迎えするときに使われます。
■裏白裏白はシダの葉のことです。その名のとおり葉の裏が白く、清廉潔白を表しています。また、左右の葉が対になっていることから夫婦円満の象徴であるとも考えられています。飾るときに気をつけたいのが、葉の向きです。必ず葉の白い方を上にして飾ってください。地域によっては「ゆずり葉」を使うところもあります。裏白、ゆずり葉ともに古い葉と新しい葉が一緒に伸びてくるので、家の繁栄という意味も込められています。
■昆布語呂合わせで「よろこぶ」に通じ、喜びが広がる縁起物として欠かせません。また、昆布は蝦夷(現在の北海道)でよくとれることから、昔は「夷子布(えびすめ)」とも呼ばれていました。えびすめを七福神の「恵比寿」にかけ、福を授かるという意味もあります。
■橙鏡餅にはみかんではなく、橙が飾られます。橙は実が熟したあとも枝から落ちず、何年も木になったまま残ります。実が落ちないことや橙を「代々」とも書くことから家の繁栄や長寿の願いが込められています。
鏡開きは、お供えしていた餅を小さくしてからいただきますが、そのときにNGなのが「刃物を使って切る」こと。先ほど少し触れましたが、鏡開きは武家社会で行われていた行事です。その当時、刃物は「切腹」や「縁を切る」を連想させることから、縁起が悪いとされていました。また、年神様の依り代である鏡餅に刃物を入れることは失礼なことであり、縁が切れることを忌み嫌いました。そのため、鏡餅は木づちなどを使い、小さく割ってから料理します。昔ながらの鏡餅は飾っている間に乾燥し、ひびが入っているので、少し叩けば、簡単に割れたようです。もし、割れない場合は水に浸けてから電子レンジでやわらかくし、手でちぎるというのもひとつつの方法です。最近では、個包装の切り餅が詰められた鏡餅も売られているので、そちらを使うと鏡開きも手軽に行えます。
鏡餅をいただくときの定番といえば、お雑煮やお汁粉です。おいしいけれど、「たまには違う料理にしたい!」ということもありますよね。今回は、さまざまな味つけにアレンジできる、揚げおかきのレシピをご紹介します。
<材料(作りやすい分量)> 調理時間:15分(乾燥させる時間は除く)切り餅・・3個Aしょうゆ・・小さじ1/2Aはちみつ・・小さじ1
Bバター・・10gB青のり・・適量
揚げ油・・適量
<作り方>
1.切り餅は1cm角に切り、クッキングシートを敷いたバットに広げ、室内の涼しい場所に4~5日おいてしっかり乾燥させる。(表面にひび割れができるまで)
2.フライパンに1cm程度油を注いで火にかけ、少し温まってきたら(1)を入れる。はじけて膨らみ、まわりがきつね色に色づいてきたら取り出し、しっかりと油を切る。
3.(2)を半量ずつボウルに入れ、熱いうちにA・Bそれぞれを入れて絡める。
私はパックの鏡餅をお供えしているので、個包装された切り餅を使用しています。本来は木づちを使って割りますが、個包装の切り餅は水分が多く難しいため、今回は包丁で切っています。味つけはお好みのものでOK。シンプルな塩味をはじめ、砂糖や七味唐辛子をまぶしたり、カレー粉や粉チーズで洋風にしてもおいしいです。
鏡開きは、今年1年を健康で幸せに過ごすための大切な行事です。その意味を知り、鏡餅をいただいて福も取りこみましょう。
Text by まち/食育インストラクター
1月11日は「鏡開き」です。
新年の行事のひとつですが、どんなことをするのかご存知ですか?
また、そのときに欠かせない「鏡餅」についてのお話です。
【鏡開きはなぜ、1月11日なの?】
鏡開きとは、正月の間に年神様の依り代であった「鏡餅」をおろし、無病息災を願って食べる行事です。
年神様は新たな年に福徳をもたらしてくれる神様です。
その依り代である鏡餅をいただくことで、恩恵を体内に取り込み、一年を幸せに過ごす力を授かります。
鏡開きのルーツは、武家社会で行われていた「具足祝」とされています。
具足祝とは、正月に鎧や兜の前に供えた「具足餅」を割って食べた行事です。
この行事が1月20日に行われていたことから、鏡開きも江戸初期は1月20日に行われていましたが、三代将軍、徳川家光の月命日と重なったため、1月11日になりました。
松の内の間は年神様がいらっしゃる期間なので、松の内が明ける前に鏡餅を食べてはいけません。
そのため、関西を中心とした1月15日を松の内とする地域では、1月15日か20日に鏡開きをすることが多いようです。
【「鏡餅」とは?】
鏡餅は、大小の丸い餅を2段重ねにした、年神様へのお供え物です。
三方(三宝)と呼ばれる台に奉書紙や半紙を敷き、紙垂(しで)、裏白(またはゆずり葉)を置いて鏡餅を重ねます。
その前に昆布を下げ、餅の上に橙を置くのが一般的です。
飾るものには以下の意味があります。
■丸餅
2段の丸餅は「太陽」と「月」を表し、「福が重なる」、「円満に年を重ねる」という意味があります。
■紙垂
雷や稲妻に似ているギザギザした白い紙のことです。
穢れのない白い半紙で折られることから、神様をお迎えするときに使われます。
■裏白
裏白はシダの葉のことです。
その名のとおり葉の裏が白く、清廉潔白を表しています。
また、左右の葉が対になっていることから夫婦円満の象徴であるとも考えられています。
飾るときに気をつけたいのが、葉の向きです。
必ず葉の白い方を上にして飾ってください。
地域によっては「ゆずり葉」を使うところもあります。
裏白、ゆずり葉ともに古い葉と新しい葉が一緒に伸びてくるので、家の繁栄という意味も込められています。
■昆布
語呂合わせで「よろこぶ」に通じ、喜びが広がる縁起物として欠かせません。
また、昆布は蝦夷(現在の北海道)でよくとれることから、昔は「夷子布(えびすめ)」とも呼ばれていました。
えびすめを七福神の「恵比寿」にかけ、福を授かるという意味もあります。
■橙
鏡餅にはみかんではなく、橙が飾られます。
橙は実が熟したあとも枝から落ちず、何年も木になったまま残ります。
実が落ちないことや橙を「代々」とも書くことから家の繁栄や長寿の願いが込められています。
【「鏡開き」の正しいやり方】
鏡開きは、お供えしていた餅を小さくしてからいただきますが、そのときにNGなのが「刃物を使って切る」こと。
先ほど少し触れましたが、鏡開きは武家社会で行われていた行事です。
その当時、刃物は「切腹」や「縁を切る」を連想させることから、縁起が悪いとされていました。
また、年神様の依り代である鏡餅に刃物を入れることは失礼なことであり、縁が切れることを忌み嫌いました。
そのため、鏡餅は木づちなどを使い、小さく割ってから料理します。
昔ながらの鏡餅は飾っている間に乾燥し、ひびが入っているので、少し叩けば、簡単に割れたようです。
もし、割れない場合は水に浸けてから電子レンジでやわらかくし、手でちぎるというのもひとつつの方法です。
最近では、個包装の切り餅が詰められた鏡餅も売られているので、そちらを使うと鏡開きも手軽に行えます。
【鏡餅が大変身!「サクサク揚げおかき」】
鏡餅をいただくときの定番といえば、お雑煮やお汁粉です。
おいしいけれど、「たまには違う料理にしたい!」ということもありますよね。
今回は、さまざまな味つけにアレンジできる、揚げおかきのレシピをご紹介します。
<材料(作りやすい分量)> 調理時間:15分(乾燥させる時間は除く)
切り餅・・3個
Aしょうゆ・・小さじ1/2
Aはちみつ・・小さじ1
Bバター・・10g
B青のり・・適量
揚げ油・・適量
<作り方>
1.切り餅は1cm角に切り、クッキングシートを敷いたバットに広げ、室内の涼しい場所に4~5日おいてしっかり乾燥させる。(表面にひび割れができるまで)
2.フライパンに1cm程度油を注いで火にかけ、少し温まってきたら(1)を入れる。
はじけて膨らみ、まわりがきつね色に色づいてきたら取り出し、しっかりと油を切る。
3.(2)を半量ずつボウルに入れ、熱いうちにA・Bそれぞれを入れて絡める。
私はパックの鏡餅をお供えしているので、個包装された切り餅を使用しています。
本来は木づちを使って割りますが、個包装の切り餅は水分が多く難しいため、今回は包丁で切っています。
味つけはお好みのものでOK。
シンプルな塩味をはじめ、砂糖や七味唐辛子をまぶしたり、カレー粉や粉チーズで洋風にしてもおいしいです。
鏡開きは、今年1年を健康で幸せに過ごすための大切な行事です。
その意味を知り、鏡餅をいただいて福も取りこみましょう。
Text by まち/食育インストラクター