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たべて元気♪「食だより」

健康づくり

食後の強い眠気…。それって糖質が原因かも…?

更新日:2024/05/08

皆さんは、「しっかり睡眠はとっているのに、昼食後は眠くなる…」と感じたことはありませんか?
実はそれ、糖質が関係しているかもしれません!
今回は、眠気と糖質の関係を深掘りしていきます☆

【食後はいつも眠くなる…。これってどうして?】

●食べ過ぎによる血糖値の上昇
糖質を多く含む食事をとると、血糖値が急激に上昇します。
この急激な上昇は、脳に過剰なエネルギー供給をもたらし、一時的に活力を感じさせます。
しかし、その後、急激な血糖値の下降が起こり、これが眠気や倦怠感の原因となります。(この血糖値の変化を「血糖値スパイク」と言います。)

 ●セロトニンの放出
糖質をとると、脳内でセロトニンが増加します。
セロトニンはリラックスや眠気を誘発する神経伝達物質であり、これが眠気を強めます。

【ということは、糖質は制限するべきなの?】

糖質の摂りすぎが眠気の原因となるのは上記でお話ししましたが、その一方で糖質制限をしすぎて、眠気がひどくなる事例もあります。
普通に考えれば糖質を制限して血糖値を安定させれば、眠気が防げるはずです。
では、どうして過剰な糖質制限が眠気を誘うのでしょうか?

<低血糖で脳や筋肉の働きが低下する>
ぼーっとしたり眠くなったりする原因は、「低血糖」にあります。
血糖値スパイクの場合、糖質をとったことで高血糖になり、そこからジェットコースターのように低血糖になるため急激な眠気が襲います。
一方で、糖質を極端に制限した場合は高血糖になることはありませんが、低血糖の状態が続いて元気が出ない状態になります。
糖質を一切とらないような食事をしていると、体内に糖質が不足した状態になります。
しかし、私たちの体をつくっている三大栄養素は糖質、脂質、たんぱく質の3つであり、いずれが欠けても健康な体はつくれません。
この三大栄養素の中の糖質は、脳や筋肉を働かせるための栄養素です。
そのため、糖質を極端に制限してしまうと低血糖状態になり、頭がぼーっとしたり、体がだるくて眠くなってしまうのです。

【眠気を防止するための食事のコツ】

パンや白米などの炭水化物は糖質が高いため、血糖値を急激に上げてしまいます。
精製された小麦や砂糖は特に血糖値を上げやすいため、とり過ぎには注意し、肉や魚、豆などのたんぱく質や野菜を多くとることが大切です。
また、間食は砂糖がたっぷり入ったチョコレートやクッキーなどは控え、ナッツやチーズなどを食べるようにするのもおすすめです。
食後の眠気の原因が高血糖だと疑われる場合は、ぜひ試してみてくださいね☆

【やっぱり眠い…。食事後に眠くなってしまったときの改善法】

低血糖で眠くなったときは、一般的な眠気のとり方とは違う方法がおすすめです。
その解決法のひとつが、ブドウ糖の摂取です。
糖には、チョコレートなどに含まれるショ糖や乳糖といった二糖類と、ラムネなどに含まれる単糖類などがあります。
単糖類の方が、糖を素早く体にとり入れてエネルギーに変わるので、低血糖の改善には単糖類であるブドウ糖を含むラムネやキャンディがおすすめです。

糖質はエネルギーの主要な供給源であり、過度な摂取制限は危険です。
しかし、糖質を過剰に摂取することは、肥満や糖尿病などの健康問題を引き起こす可能性があるため、個々の健康状態や目標に合わせて、糖質摂取量を調整することが重要です。
食後に眠くなるという方は、糖質を意識して食事をしてみてくださいね☆

Text by ろい/食育インストラクター